ファンコンマスター.

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昨日の段階では、ハードディスク電源の5Vと、ファンコンの出す4Vくらいから12Vくらいまでの電圧のうち、高いほうの電圧をファンに供給するようなダイオードロジックを組んでいたのですが、最低回転数で回っている時に、ファンコンが出している電圧と、ファンからフィードバックされる回転数に差があることにファンコンが気がついてしまって、なんとか正常な状態に戻そうとしているらしく、10秒に1回程度、「カコン」とファンから音がしてしまいます.
これってちょっとこっぱずかしい.

ということで、今回は、ファンコンの機能は十分活用した上で、ファンコンを上手に手玉に取る回路、「ファンコンマスター」を作ってみました.
動作は簡単です.電源が入った時、ファンコンからは4V程度の電圧が出るのですが、これではファンは回転を始めてくれないのです.ステッピングモータには最低自起動周波数なる仕様がありますが、クーリングファンにも最低自起動電圧とかいう仕様があるのかもしれません.その電圧が4Vよりかは高いのですね.5Vかけるとしゃきっと起動します.
そこで、IntelMacminiに電源が入ってから1秒か2秒くらいはファンにハードディスク電源の5Vを供給してやって、ファンが起動したあとは、ファンの制御は全てファンコンに任せるという、そういう回路を組んでみました.

言葉で説明するとちょっと難しそうですが、要するにワンショットタイマであります.ワンショットで電源を切り替えているだけです.回路の材料は会社の実験場から、使えそうなものを見つくろってきました.適当な基板がなかったので、なぜか手持ちがあったQFP100ピン→DIP変換基板の裏面を使いました.写真で見ると、電子回路というよりは、何かの建造物のようですね.

さてこの基板に、ファンコンからの配線、ハードディスクからの電源配線などつなぎまして、IntelMacminiの電源ON.と同時にファンが「カコン」と回転を始め数秒後に回転数が若干スローダウンしたことが確認できました.動作成功のようです.
ヒートシンクをあっちっちにしてやるとファンコンからは12Vが出力されます.冷えてくると、最低では4Vくらいが出力されています.4Vでもファンはちゃんと回っています.起動できないだけで、回り出してしまえば4Vでも十分なんですね.

ということで、今回の「ファンコンマスター」の成功で、空冷ファンのめどは立ちました.
あとはアルミ、君だけじゃ.君が私の頭の中に描いているのと同じ形状で仕上がってくれば、全てうまくいくはずなのだが、頭の中から図面に起こしたした時点でミスを犯していると、ミスった通りの形状品ができ上がってくるので、それだけが心配で心配で.
何回確認をしてもミスは出るもの.それの影響が致命的なのか、ちょっとしたことなのか.本当にでき上がってくるまで、ハラハラドキドキです.
早くでき上がってこないかなぁ、と言いつつ、iPodnano用のチタンケースも同時に製作依頼していたりします.こっちも出来上がりが楽しみ.