幻魚白蝦蛍烏賊

げんげ、しろえび、ほたるいか blog

TPUフィラメントを使ってiPhone SEのケースを作っているんですが、TPUフィラメントは柔らかいので、堅いフィラメントとはサポートの扱いがちょっと違います.掴みにくいなら掴みやすい形にねじ曲げて掴むとか、そういうことをしても必ず元の形に戻ってくれるという安心感があります.ただ、サポートが結構しっかりとくっつくので、はがすのにはそれなりの力がいります.面でくっつかれると、その面積に比例して大きな力がいるわけで、場合によっちゃあ力が足りずにはがせないとか、そういう状況にもなります.

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そんなことを繰り返しているうちに、たくさんのボツが出来てしまいました.


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写真では見えにくいですけど、赤丸の部分で表面がはがれています.


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こちらも何本か切れてめくれています.


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サポートが面でくっつくのがいけないのだから、面でくっつかないように45°傾けて印刷すればいいのではないかと思ってやってみました.


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面でくっつかないところはよかったのですが、今まで綺麗に出来ていた部分が、どうしようもなく汚くなってしまいました.サポートがしっかりくっつかないということは、本体が十分に固定できないということで、ビルドプレートから離れるにしたがって印刷が安定しなくなります.TPUは柔らかいので、縦に伸びてくるとどうしてもフラフラしてしまいます.


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これが7号機.けっきょく初期型と同じように、背面を上にして印刷しました.ただ、サポートと本体の接する部分に工夫があります.


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サポートと接する面に小さなスライムマークがたくさんあります.これは、0.5mmほどのスライム型のくぼみをたくさん付けたものです.1つの平面でベタッと接するからはがすのに力がいるわけで、面を細切れにすればいいんじゃないかという考えです.細切れなら丸でも三角でも何でもよかったんですけど、どうせなのでスライム型で細切れにしてみました.

これは、まあまあ目論見通りといって良いんではないかと思います.はがしやすさという面では、ちょっと力が少なくてもよくなったかなという程度なんですけど、本体がサポートにつられてはがされるというのは、とても少なくなりました.はがれていないかといえばはがれているんですけど、斜めの直線で印刷されていた樹脂がスライム型の外壁で区切られているので、はがれてもその範囲内で止まります.スライム型の外壁は、はがれても一周して止まります.なので、はがれてはいるんだけど、被害が小さな範囲で収まるので、見栄えもそんなに悪くなりません.


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ただまあ、端っこのほうでうっかり斜めが連続しているエリアがありまして、隙あらばはがれるって感じでしょうか.もうこれで最後と思っていたんですけど、もう一回だけ改良をやり直すことにしました.


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最終型のサポートをはがしました.


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右が7号機で、左が最終型です.最終型ではスライム型が小さくなっているのと、スライム型の範囲が横幅いっぱいまで広げてあります.写真では見えないですけれど、くぼみも少しだけ深くなっています.今回も改良の効果ありで、また少しはがしやすくなりましたし、本体がつられてはがれるのも少なくなりました.


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最終型の背面です.


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最終型の正面です.

もうこれでいいだろう勘弁してくださいって感じですので、これにて完了とします.いい勉強にはなりましたけど、いろんな意味でとても疲れました.サポートっていうのは本体を支えるわけなので、基本的には本体に接する必要があるけど、後で取るんだから本体に密着してもらっては困るっていう、なんとも微妙なコントロールが必要な難しいモノなんだということがよくわかりました.PLAやPETGではサポートが接する面と接していない面とで仕上がりに差が出るのがいやで、サポートは使わないようにしていました.オーバーハング何度までならサポート無しで印刷できるのか実験したり、どういう形にすればサポート無しでいけるか考えたり.短い距離ならいっそ横に水平に引っ張ったほうがサポート無しで印刷できるとか.TPUで柔らかいスライムを作るようになってから、TPUならサポートが付いていても面の荒れ方が少ないことを知って、やっとサポートを使うようになったのですが、やっぱりいろいろと難しいですね.

しばらくは今回作ったケースをiPhone SEに装着して使ってみます.耐久性に難ありとか、そういうことがわかれば、また改良を考えようと思います.でもまあ、しばらくiPhoneケースはいいかな.

前回、iPhone SEのケースを自作するための基礎となるバンパーを、TPUというフィラメントを使って作りました.これはまあ比較的順調といいますか、図面から数値を打ち込むのがつらかったくらいで、けっこう簡単に形になりました.ボタンの押し心地をよくするためにチョロッと手を加えた程度です.で、ここからが本番でして、自分の考えていた形のスマホケースを作ったんですけど、これが近くまでは簡単に行くんですが、どうも最後が詰め切れなくて、何度も何度も手直しすることになってしまいました.


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今回は青いTPUフィラメントで印刷しました.


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印刷完了して、サポート材を引っぺがしました.


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iPhone SEに装着すると、見たところピッタリ.まあ、基本形に前回のバンパーを流用しているので、寸法は狂いようがありません.


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背面がこちら.でっかいスライムが巻き付くようなデザインにしてみました.これは最近になってFusion360の「シートメタル」っていう機能の使い方をちょっとだけかじって、ぜひやってみたいと思っていたデザインなのです.


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寸法はピッタリですけど、念のためコネクタまわり.


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ボリュームスイッチ周り.


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iPhoneとの隙間も、まったくありません.


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そして、スライムなので当然やわらかくなるようにしています.このときは、ノズルが0.4mmで、外壁が0.8mm、インフィルは10%で「ジャイロイド」っていうのを使っています.なんかもうこれで完成ですって言ってもいいような出来に見えますが、どうにも気にくわないところがあって、やり直しを繰り返すことになりました.


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サポートがはがれねぇ.

実はこれは2号機でして、1号機は一番見栄えが気になる背面を上向きで印刷したんですけど、スマホケース本体内のサポートをはがすのに非常に苦労をして、本体の一部が引きちぎれたり、表面がサポートにつられてはがれたりと、納得のいくモノではありませんでした.そこで、2号機は背面を下向きにして、ビルドプレートから0.5mmほど浮かせて印刷しました.そうしたら今度は、サポートが本体にくっついてしまってはがせなくなりました.

そんなこんなで、大方の形は出来ているのに、あっちがはがれたり、こっちがはがせなかったりと、作り直しを繰り返すことになります.
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ボツが7号機まで.

TPUって本体もサポートも自由に曲げられるので作業はしやすいんですけど、面でくっつかれると、ものすごく強力にくっついてしまうので、はがすのに力一杯でも足りずに途中まではがして休憩を挟んで続きをはがすとかそんな感じです.毎日どこかが筋肉痛です.サポートって簡単じゃないですね.最近やっと3D プリンターで印刷しやすい形というのがわかってきたように思うんですけど、サポートを使うと、それにくわえてサポートがはがしやすい形状とか印刷方向とかまで考える必要があってホント大変です.まだまだ奥が深いというか、先は長いというか.

最近使っているTPUフィラメントは多少のサイズ違いは変形して受け入れてくれるので、はめ合わせなんかは結構得意です.堅いフィラメントだとぶつかって入らなかったり、無理やり押し込むと弱いほうが壊れたり、表面にキズが入ったりしますけど、TPUならそこら辺は問題ありません.発色も綺麗だし、弾力性があるので落としたときの衝撃吸収も期待できます.とりあえずケースの形を作ってみました的なモノから一歩踏み込んだ、結構実用的なモノが出来るんじゃないかと思います.今回は第一段階として、サイズの確認をするための一番単純な形状でやってみます.印刷時間を短縮するために、背面を開放した形で、いわゆるバンパーっていうような形状です.幸いなことに、AppleからiPhoneの形状の詳細な情報が公開されているので、その寸法をそのまま使います.


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図面の見方がよくわからなくて、外形の四隅のRがいくらなのか、結局わかりませんでした.ここだけ手作業の実測で、たぶんR9くらいなんじゃないかなと、そんな感じの寸法にしました.


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印刷します.


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出来ました.内側にサポートが入った状態です.


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力任せにサポートをはがします.


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iPhoneに装着.思っていたよりピッタリでちょっとびっくりしました.なかなかの出来映えです.


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背面.


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ボリュームスイッチまわり.公式の図面を使っているので、さすがの精度に出来上がっています.


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Dockコネクタまわり.普段からスピーカーを使わないので、穴は開けていないです.そういうのを自由に出来るのも自作のいいところです.


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液晶面との隙間も、見た限りではゼロです.


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ちなみに、これくらいひどい目にあわせても、なんともありません.ちゃんと元の形に戻ります.

いろんな方向から引っ張ったり押さえてみたり、歪ませたりしてみましたが、これ以上ないっていうくらいにピッタリの寸法です.実際のところは、フィラメントがはみ出ることできつめに出来上がっているはずですが、そのぶんTPUが伸びてピッタリフィットになっているのでしょう.なんかもうこれで十分じゃんっていうくらいよく出来ています.ただまあ、これはあくまでも寸法の確認用です.これで寸法は確認できたので、これを土台にして次の段階に進みたいと思います.

本当はブロンズスライムなんですけど、「メタル=金属」という意味合いにすれば間違いではないです.「bronzeFill」という青銅の粒子を80%も含んだというフィラメントを試してみました.こういう特殊フィラメントは、元々の値段が高いのでスプールで買って失敗すると取り返しが付きません.だからちょっと手がだしにくいんですけど、お試し用で5mの切り売りをしているものが在庫処分で安くなっていたので、買ってみました.

青銅が80%で樹脂が20%なら、ちょっと樹脂の混ざった青銅ってことですかね.そんなのが普通に印刷出来るのか気になったんですけど、意外にも普通でした.ただ、ちょっとノズルが詰まりやすいようなので、持っている中で一番大きな0.5mmノズルを使いました.どうせ削って仕上げるので、細いノズルを使う意味もあまりありませんし.あと、印刷速度も遅めの40mm/Secで、外壁が1.5mmで、インフィルは50%で.Curaの表示だと、いつものスライムを印刷するのに5mではちょっと足りないっぽかったので、サイズを小さめに調節しました.

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印刷直後はこんなふうで、金属っていうよりちょっとジャリッとした粘土って感じです.外して持ってみるとズッシリと重たいです.さすが青銅80%.


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ホームセンターで買ってきたダイヤモンドヤスリっていうので削りました.ヤスリの荒さは200番相当だそうです.ダイヤモンドっていうだけあって、気持ちいいくらいザクザク削れます.


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耐水ペーパーで削りました.320番.


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600番.


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1500番.なんかちょっとピカってきました.


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1500番で削ったら、なんか削りムラがあることがわかったので、もう一回320番と600番で削りなおしました.


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これは、研磨剤の入った繊維を固めたタワシみたいなので磨いた後です.1000番相当です.


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iPhoneのLEDフラッシュを使わずに写真を撮ると、こんな感じになります.


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最後に使ったタワシみたいなのは、これです.繊維を固めてあるので、磨いていくと千切れてゴミが出ますけど、紙やすりみたいに表面がはがれたらもう使えないとかいうことがないので、結構使いやすいです.空研ぎなので、水が乾かないと表面の質感がわからないとかいうこともないです.表面を見て、磨き足りないところを磨いて、また次を磨いてって何回も繰り返していくと、全体が綺麗になります.


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なんか写真にすると、積層痕も見えるし金属っていうより石みたいな風合いですけれど、肉眼で見ると本当に金属っぽく見えます.


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他のスライムと一緒に写真を撮りました.うっすらですけど隣のスライムが映り込んでいます.

普通の金属製であれば、磨けば磨くほどピカピカになって最後は鏡面になりますけど、このフィラメントはそこまでっていうのはムリのようですね.もともとの青銅が粒子状になっているので、どうしてもつぶつぶ感が残るんでしょう.なので、砂型に金属を流し込んで固めたものを、ちょっと磨いて仕上げました、っていう感じの銅像とか金具とかを目指せば、イイ感じのものが作れるんじゃないかと思います.

何かものを作るときに「こういうものを作りたいから、こういう材料を探さないと」という考え方と、「こんな材料があるから、こんなものが作れるんじゃないか」っていう考えがあると思うのです.晩ご飯を作るんでも、「こんなものが食べたいから、アレとコレを買ってこないと」って買い物に行くのと、買い物に行って「今日はこんなものが売っているから、アレを作ろう」っていう考えと.どっちがいいとかいう話ではないのですが、私は全くの後者です.材料から入るタイプ.なんでかと考えるに、どんなすごいものを思いついても、たった一つの材料が手に入らないだけで全体がダメになって、また考え直しになるのが面倒だからだと思います.若い頃はお金がなくて新しい部品がなかなか買えなくて、ジャンク屋さん回ったり手持ちの部品を使い回したりとかしてたので、そういう頭になってしまったのかもしれません.

さて、そういうことで、最近は3D プリンターでTPUという柔らかいフィラメントを使っているのですが、最初はうまくいかなかったものの、条件を変えていろいろやっていくうちに普通にプリントできるようになってきました.0.2mmノズルで2層でプリントすると、ペランペランのオブラートみたいなシートになるのに、結構な引っ張り強度があることがわかったり、厚くプリントすると堅さが出て、機構部品としても使えそうなことがわかったり.プリントしたものを引っ張ったり曲げたり色々さわっているうちに、「これはアレだ、スライムが出来るだろう」って思いついて、スライムの大量生産となりました.

基本的な条件としては、印刷温度は205℃、ヒートベッドは60℃、ノズルは0.2mm、印刷速度は30mm/Sec、外壁の厚さは0.4mm、インフィルは5%です.

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ちゃんとこんな色のフィラメントがあります.発色も非常に綺麗です.スライムの顔は、ペイントマーカーで書いてます.


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もちろん、スライムタワーにもなるように設計されています.


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秘密は、というほどのものではないですけど、底面にくぼみがあるのと、頭と底にネオジム磁石を仕込んでくっつくようにしてあるからです.冷蔵庫とかに貼り付けることも出来ます.


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そして、磁石の力を使って合体することも出来ます.一番下の人は辛そう.


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スライム合体となれば、青いスライム8匹に加えて、コイツも作らなくてはなりません.


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ここまで到達するために、たくさんのスライムたちが犠牲になりました.


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キングスライムの冠はこんな部品で出来ています.これだけは例外的にインフィルを50%にして、堅く作っています.


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2色の部品を組み合わせて、


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輪っかで締め上げて、先っぽをかぶせます.


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冠の裏側は、スライムの頭の形に合わせてあります.冠の中にも磁石が仕込んであって、スライムの頭にくっつくようになっています.


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キングスライムが冠を取った姿って、結構レアなんじゃないでしょうか.頭の形状は、ノーマルのスライムと同じ寸法にしてあります.


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だから、そのまま冠をかぶることが出来ます.奥の単色の冠は、サイズの確認用に最初に作ったものです.


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底面の形状もそろえたので、こんな有り得ないスライムタワー化することも出来ます.


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Anycubic i3 Megaの金属フレームにスライムをたくさん貼り付けると、なんか3D プリンターの雰囲気がおかしなことになります.


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磁石の力で、こんな体勢でもくっつきます.

スライムを作ろうと思いついたのは、TPUで印刷したもを曲げたり伸ばしたりしているときに、どんな形にされても戻ってくる、そのときの「ウニャァァァァ」っていう感じが、ドラクエのスライムのイメージと重なったからです.こればっかりは写真では伝えようがないので、短い動画にしました.



あと、たくさん作ったスライムたちを使って、「スライムシャワー」と「スライム合体→キングスライム」の動画も作りました.よかった見てください.



最近はずっとTPUフィラメントを使っています.TPUは「弾性樹脂」といわれることもあり、その言葉から考えるとバネやゴムのようにビョンビョンするように感じるかもしれませんが、実際には「他の堅いフィラメントと違って曲げることが出来る」くらいのものです.板状のものを印刷して曲げても、ユルーく返ってくるだけです.感覚的には便所のスリッパとかビニールホースみたいな感じです.

そんなTPUですけど、使っているうちに他のフィラメントとは違った良い点がいくつもあることがわかりました.とはいっても私がこれまでに使ったことがあるのはPLAとPETGだけなので、それとの比較ということになりますけど、まず、弾性樹脂なので、ソリとかの影響がありません.平べったいものを印刷しても、温度差で曲がってビルドプレートからはがれるとかありません.ストレスがかかるところは自分自身が変形して受け流してくれます.

それから、サポートが使いやすいです.堅いフィラメントだと本体もサポートも堅いので、小さな隙間にカッターナイフとか細いドライバーとかの細かなものを差し込んで、本体が割れないように、傷つけないように、慎重にサポートをはがします.でも、TPUは本体もサポートも変形するので、本体とサポートの境界あたりをラジオペンチと精密ニッパーで掴んで、力まかせにメリメリ引き剥がす感じになります.そして、サポートを引き剥がしたあとの面の荒れがとても少ないです.いままで使った堅いフィラメントでは、サポートが付いていた部分と付いてなかった部分の表面の仕上がりの差が大きく、基本的にサポートは使わないような形のモノを作っていました.でもTPUは差がほとんどないので、サポートに対する苦手意識がなくなりました.

印刷したものの細かな部分が壊れたりしません.堅いフィラメントだと、印刷したものの一部が細かい造形になっていると、ちょっと引っかけたり落としたりすると意外に簡単に壊れることがありますが、TPUなら、印刷さえ出来ればその後で壊れることはまずありません.かなり引っ張ってもちぎれたりしません.

あと、表面の仕上がりが、他の樹脂と比べても滑らかでイイ感じになります.下や横の層との結着も強いように感じます.糸引きが少ないですし、糸を引いたときもライターとかであぶってやるとすぐに吸収してくれます.薄く印刷すればフニャフニャのペラッペラになりますが、厚めに印刷してインフィル率を上げてやると、それなりの堅さや強度になります.二つの部品をはめ合わせたりするときに、堅いフィラメントだと誤差を考慮して外寸とか内径とか変更しないとなりませんが、TPUだと適当に変形してくれるので、そういった補正をかけなくても大丈夫です.表面の摩擦が堅いフィラメントより大きくなるので、磁石を仕込んだものを作ると、どこかに貼り付けたときにズレにくくなります.印刷中の匂いがありませんし、ノズル周りに樹脂のゴミが付着して、印刷途中に垂れてきたりということもありません.

なんか良いことずくめのようですが、難点がないわけでもありません.一番気になっているのは、印刷速度を上げられないこと.今は30mm/Secでやっています.まあ遅いのは外壁だけで、インフィルとかは100mm/Secですけど、とにかく時間がかかってしまう.

それから、堅いフィラメントは、ある程度スプールに巻かれた状態を自分でキープしようとしますが、TPUはフィラメントもフニャフニャなので、自分の重さでブラブラするような状態になります.そして、印刷中にフィラメントの出し入れを繰り返すと、簡単にバックラッシュを起こします.
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気がつくと、こんなふうに巻き付いていたりします.

どうすればいいのか考えたんですけど、下から引っ張るので下でこんなことになっているわけで、上から引っ張っていれば上の方に外れてしまうんでしょう.けっきょく本来あるべき場所から引っ張るしかないんだろうと思います.

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そこで、こんなものを作りました.もちろんTPUです.


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裏には、ダイソーのネオジム磁石を仕込んであります.


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こんな感じで、いちどスプールの中の正しい位置を経由することで、下に垂れたフィラメントを元の位置まで引っ張り上げてくれることを期待しています.今のところバックラッシュは起こらなくなりましたけど、長く使うとフィラメントとこすれる部分が摩耗するかもしれないなと思っています.

液晶ディスプレイをさらに大画面化.

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12月30日に、外付けディスプレイとしてフィリップスの「276E8VJSB/11」を購入したというのを書いたんですけど、そのときの書き込みにもありますが、ナゾの症状が発生しておりました.購入当初は、ディスプレイのスピーカーからの音は出るものの、ヘッドホンをさしてもヘッドホンに切り替わらず、ディスプレイから音が出たままでした.その後数日して確認したところ、こんどはディスプレイ本体からの音が出ずに、ヘッドホンをさすとヘッドホンから音が出るようになりました.ディスプレイとしては使えているし、どうせ半田不良か接触不良が原因だから、しばらく使えば直るんじゃないかと思っていたのですけれど、直りませんでした.そこで、購入したNTT-Xストアにメールで相談したところ、「初期不良として対応するので、製品の交換か代金の返金になるが、メーカーに製品の在庫が無く、納期も3月以降になるのは確実で、3月以降いつになるかは未定状態」ということだったので、代金の返金をしてもらって、そのお金で新しいディスプレイを購入することにしました.NTT-Xストアで「276E8VJSB/11」と同じような値段のディスプレイの中から、ビューソニックジャパンという会社の「VX3276-2K-MHD-7」を注文しました.

この選択は、「276E8VJSB/11」を買ってちょっと失敗だったかな、という反省点も考慮しています.私のMacBook Pro (Retina, Mid 2012)でも4Kディスプレイを接続して表示することは可能でした.でも、現実問題として、字が小さすぎて4K表示で使うことは出来ず、結局2560x1440で使っていたわけです.それなら、わざわざ高価な4Kディスプレイを買う必要も無く、解像度を落とすかわりに画面サイズがでかい方がいいんじゃないかということで、解像度が2560x1440で31.5インチの「VX3276-2K-MHD-7」を選択したわけです.あと、ディスプレイに接続したい機器が4個あるので、入力端子が4個というのもこだわりました.「276E8VJSB/11」は3入力で、外部にHDMI切り替え機を入れていたんですけど、これがいろいろなトラブルの元になっていたので、今回は4入力のモノを選択しました.


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前の4Kディスプレイはこんな状態でした.


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新しいディスプレイは、ここまで大画面です.なんかMacの画面の4倍はあるよなあと思って見ていたんですけど、当たり前の話で、Macの液晶は15インチで、外部ディスプレイが31.5インチだから、縦横2倍ずつになってるんですよね.

ディスプレイへの4台の機器の接続としては、

HDMI1:AppleTV
HDMI2:PlayStation4
DisplayPort:MacBook Pro (Retina, Mid 2012)
MiniDisplayPort:Mac mini (Early 2009)

となっています.Mac miniは古いソフトを動かす環境とかiTunes動画サーバーに使っているのですが、意外なことに2560x1440の解像度に対応しているんですね.つないでみてびっくりしました.

今のところ欠点は、入力切り替えの操作が面倒くさいことくらいです.画面右の裏に操作スイッチが6個ほどあるんですけど、これの操作がなんともやりにくいです.まあ手で届く範囲内だし、操作なんて慣れればどうにでもなるんじゃないかとは思っていますけど、現状では本当に操作しにくいです.

その他の使用感はとても良いです.Fusion360で図面を書いたりするのはもちろん、PDFの資料を表示させたりしても、とても見やすいです.解像度が半端なので、AppleTVで動画を見たりPS4のゲームとかもちょっと心配だったんですけど、まったく問題になりませんでした.

正直言って、前の4Kディスプレイから買い換えて良かったです.初期不良扱いで返金処理に対応してもらえて本当にたすかりました.今回はたまたまNTT-Xストアが一番安かったからという理由で4Kディスプレイはそこで買いましたが、メールでのやりとりも本当に丁寧で、的確な対応をしてくれました.今の時代に、製品を買ってトラブルなんて本当にまれなんですけど、そういうときには、買ったお店の信頼感というのは本当に大事です.今後はお店の信頼感を優先して、ちょっとした値段差ならNTT-Xストアを優先しようとおもいます.

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3D プリンターで印刷しているモノの中に何かを仕込んだりするときには、途中で印刷を一時停止する必要があります.私が使っているAnycubic i3 Megaは、機能的な特徴の一つとして、液晶表示部を操作することで印刷中の任意のタイミングで一時停止コマンドを発行することができますが、Gコードで動いているモノはだいたいがコマンドの先読みをしているので、一時停止コマンドを発行したそのタイミングでは停止しません.一時停止コマンドが発行されてからどの時点で停止するかは、コマンドの先読み具合とか、実行中のコマンドの長さ(物理的な印刷にかかる時間や距離)とか、いろいろな要素に関係するので正確にはわからず、止まれるところまで動いて止まる的な動作になります.正確な位置で止めるためには、スライスソフトが吐き出したGコードの中に一時停止コマンドを書き込んでやればいいんですけど、そんなもん絶対にプラグインとかで出来るようになってるだろうと思って調べてみたら、やっぱり出来るようになってました.

私が使っているスライスソフトは標準で付いてきた「Cura」なんですけど、けっこうわかりにくいところにあります.
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メニューの「拡張子→Post Processing→G-codeを修正」を選びます.


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そうすると、「プラグイン処理後」というウインドウが開きます.その中の「スクリプトを加える→Pause at height for repetier」というのを選びます.


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こんなふうに、いろいろな設定が出来ます.

Pause heightというのが、止めるべき高さの設定値です.見ていると、この高さになった瞬間に止まります.この高さで印刷されるべきモノを印刷する前に止まりますので、いろいろやって一時停止を解除したあとで、この高さの印刷が始まります.仕込んだものにフタをするのであれば、そのフタを印刷開始する高さを指定します.

Park print head X/Yというのは、止まったときにホットエンドやビルドプレートをどの位置まで移動させるかを指定するモノです.印刷時の位置をキープとかは出来ないみたいですね.

Head move Zで、止まったときにホットエンドをZ軸方向のどの位置まで移動するか指定します.この移動が一番時間がかかるので、ちょっとしたモノを仕込むだけなら、この移動を大きめに指定してやれば、その時間で仕込みが出来ます.

この一時停止ですけど、液晶表示部の操作による一時停止と連動しているようで、何もしないと一時停止に関わる動作をした後に、すぐに一時停止解除の動作をして印刷に復帰します.ですから、手の込んだ仕込みをする時間はありません.時間が必要であれば、一時停止動作に入った時点で、液晶表示部を操作して、そちらでも一時停止をかけます.そうすると、かってに印刷に復帰しなくなります.仕込みがおわった時点で液晶表示部から一時停止を解除すれば、自動的に元の位置から印刷を再開します.

もちろん、停止中は樹脂がダダ漏れになりますので、復帰直後の印刷が樹脂不足になることもありますし、樹脂を引っ張ったまま元の位置に復帰しますから糸も引きます.その高さで最初に印刷する部分に復帰するので、外壁ではなくてインフィルを最初に印刷するように設定しておくと綺麗につながるんじゃないかと思います.

この設定をしたあとで、いつもと同じようにスライスソフトを実行すれば、一時停止コマンドを含んだGコードファイルを吐き出してくれます.3Dプリンターに張り付いて液晶表示で高さをにらみながら手作業で一時停止をかけるより、だいぶん楽が出来るようになりました.

私の使っている3DプリンターであるAnycubic i3 Megaをダイレクトエクストルーダ風に改造してから、TPUフィラメントというボーデンタイプでは印刷が難しいと言われているモノを使っています.クニャッと曲がるとジワーッと帰ってくる、どっちかというとビニールみたいな感じの出来上がりになります.はじめは0.4mmのノズルで印刷して「おー本当に曲がるわ」とか言って喜んでいたのですが、0.2mmノズルに交換して壁面を2層(厚さ0.4mm)でやってみたところ、思いもかけない手触りとなり、これならアレを印刷してみるしかないと考え、そのために必要な色のフィラメントを購入し、現在はその沼にドップリとハマっております.その成果はそのうちお見せするとして、今回は途中で発生した問題を解決するための小さな改良を紹介します.

私が使っている3Dプリンターは、現状ではこのようにホットエンドの直上にエクストルーダモータが配置してあります.
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エクストルーダモータの歯車からPTFEパイプまで1cmほどの隙間があいていますが、この距離であっても、まれにフィラメントが屈曲というか座屈というか、曲がってしまうことがあります.いまトライしているモノは印刷完了まで2時間半ほどかかるので、途中でフィラメントが曲がって印刷失敗となると、物理的にも精神的にもダメージが大きいです.それを防ぐための改良を行いました.

文字通りフィラメントに曲がる隙を与えずにPTFEパイプの中に入れてしまうために、パイプを出来るだけ歯車の直前まで伸ばします.
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まずは鋼尺をあてて写真を撮り、どんな位置関係になっているのか把握します.

そして、これに合わせて新しくPTFEパイプを切り出して交換します.
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そしてできあがった状態がこちらです.もう歯車とPTFEパイプの隙間は1mmほどです.これでフィラメントも絶対に曲がらないだろう.

この交換作業が結構大変でした.エクストルーダからホットエンドまで、ほぼ全部を分解しないとならないうえに、自分で適当に改造してあるため、一度ネジを外して部品を取ったあとで、その部分をもう一度ネジ止めして別の部品を外し、またそのネジを外すとかいう訳のわからない手順になったりします.シロウト考えで適当なことをやっているからこういうことになるんでしょうね.

でもまあ、これでフィラメントが曲がることは気にしなくてもよくなりました.

b-mobile S 990JUST FIT SIM ソフトバンク版.

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MVNOの契約を変更しました.いままではFREETELと契約していて、機能的には問題ありませんでした.ただ、楽天に買収されてしまって、現状よりも高価になる楽天モバイルへの変更を繰り返し求められるのがうっとうしかったり、基本料金が110MBまでは¥999なんですけど、頑張って我慢して使っていても、月末頃になるとポンッと30MBくらい通信容量が増えて110MBを超えたりすることがあって、どうも信用ならない雰囲気を感じていました(あくまでも個人的な感想です).

そんなときに、b-mobileのプランなら1GBまでで¥990ということで、これならさすがに月末にポンッと1GB超えることもなかろうとネットで調べてみたら、docomo版は人気があるので大混雑しているんだけど、softbank版は不人気でスイスイ使えるというような話で、ならsoftbankで契約しようとなりました.

そういえば、b-mobileって昔なんかの契約したことがあるよなあと思って、古いメールを検索してみたら、香港で買ったiPhone 3GSにb-mobileのSIMを入れて使っていた時期がありました.なんかよく覚えていないけど.


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FREETELから転出して、MNP番号を持ってb-mobileと契約.SIMが届いたらWebで回線切り替え手続きをすれば、数時間で切り替え完了です.

さっそくお決まりの速度の計測を.
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34Mbpsって意外と速いじゃないですか.いつもこの速度が出るわけじゃないんだろうと思いますけど.

b-mobile S 990JUST FIT SIMは12月25日までは古い契約で料金が高いけど、12月25日からは安くなった新料金で契約できるということで12月25日を待って契約したんですけど、よく見たら古い料金のほうで契約されていました.「12月25日まで」と「12月25日から」の区切りがどこなのか定かではありませんが、ホームページで切り替え可能だったのでよしとします.

わたしは現在、中古で買ったiPhone SEのSIMフリー版にSIMを入れています.ただ、家にいるときはSIMを抜いたiPhone 6s plusを使っています.通話は出来るだけしないで連絡は可能な限りメールを使い、外出先でもiPhoneを暇つぶしには使わないようにしています.それで携帯通信料は1ヶ月に¥1000から¥1300くらい.これ以上劇的に料金が下がることはないと思いますけど、基本料金で使えるデータ量が110MBから1GBになるから、今までよりちょっとは贅沢な使い方をしても基本料金の範囲内でいけるんじゃないかと期待しています.

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