風が吹けば、桶屋が….

今回は表題とはまったく逆、あまりにもストレートすぎて理解できなかったというお話です.先日、AppleのWWDCがありました.その直後、Appleの株価が下がったんですね.まあ暴落ということではなかったんですが、WWDCでiPhone3Gを発表して、SDKの正式リリースも発表して、AppStoreの発表もあって、私はてっきり株価は上がると思っていたんですが、上がらないどころか下がってしまったのです.何でだろうかと私なりに考えてみたのですが、iPhone3Gのインパクトがあまりなかったのか、日本では初登場となるものの世界的に見れば評価が低かったのか、そういえば肝心の新しいMacやiPodの発表がなかったせいか、それくらいしか思いつきません.私の考えた結論は、iPhoneの発表は織り込み済みで、それ「+α」が無かったので期待はずれ感から株価が一時下落したんだと、そう理解していました.

ところが今日ネットニュースを見ていたら、Appleの株価下落の原因が出ていました.その理由とは、WWDCの時に「スティーブジョブズがちょっと痩せてたから」だそうです.そんなことで株価が落ちるんですねぇ.数年前にスティーブジョブスは膵臓ガンの手術をしています.で、ちょっとやつれて見えたのが、彼の健康状態の悪化を思わせ、ガンが再発しているのではないかと、そこまで考えると、彼に万が一のことがあった場合、Appleという会社が悪い影響を受けるのではないかと想像してしまい、そんな理由から株価が下がったんだそうです.

1人の人間がちょっと痩せたからって、それが原因で株価が下がるって、これはAppleに固有のことなんでしょうか.ビルゲイツが痩せたからってマイクロソフトの株価は下がらんような気がしますけど.経団連の御手洗会長が入院しても、きっとキヤノンの株価は下がらないですよね.でも、今のAppleからスティーブジョブズがいなくなったら、やっぱり影響大きいですよね.それだけ彼に依存しているってことでしょうか.でも彼もスーパーマンではないので、いつかは年をとって引退するときが来るでしょう.その時にAppleがどういう影響を受けるのか.彼無しでも大丈夫、十分やっていけるよ、というような会社になっているのかどうか.今は、また彼がAppleからいなくなったときにどうなるか、ちょっと想像できません.

そういえば、まだdocomoはiPhoneをあきらめきったわけでもないようですね.これもネットニュースですが、今日の株主総会で「アップルとの交渉内容については、アップルと秘密保持契約を結んでいるため、回答を控える.今後もiPhoneの動向を注視するとともに、ドコモからのiPhone発売の可能性を追求していきたい」という発言があったようです.しかし、SoftBankからの発売はもう決定事項ですから、もしあるとすれば、docomoとSoftBankがiPhoneを併売するという、今までにない叩き合いが起こる可能性もあるわけです.消費者としては、叩き合いになって、少しでも自分に有利な会社のものを使うというのが原則でしょうけれど、あまり醜い泥仕合のような状況もどうかと思います.発売日は7月11日と、それだけが決まっていて、AppleもSoftBankもまだ具体的なことは何もしていないのですから、それまでにdocomoが瞬速で何かするのか、なんにしても今こっちが出来るのは静観だけなんですよねぇ.