こんなものを手に入れました.

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さてこれはなんでしょうか.


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「なんじゃこの物流の標準化に真っ向から反対するような縦横比を無視した運びにくそうなダンボール箱は」と思われた方は、ごく普通です.「おお、自転車の、しかも完成車じゃないですか」と思われた方は、だいぶん自転車屋さんに通い詰めていることでしょう.「あれ?、サーリーってアメリカのバイクなのに台湾製だったんだ」と思われた方は、だいぶん情報通かもしれません.ということで、手に入れたのは自転車です.嫁さんにも「自転車が届くから」って言ってあったのに、「ナニあのでっかいダンボール箱は?」って、「だから自転車だって」っていうと、「アレのどこが自転車なのさ」.箱の中身は...


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こうなっています.普通の方は、あまり見たことのない梱包形態ですよね.自転車の完成車はこういう形で流通しています.「完成車」というのは「オーダー車ではない」という意味で、自転車屋さんの店頭に並んでいて、「ハイこれ買っていってください」っていう状態で売っているもののことです.完成車といっても、自転車メーカから出荷する時点で完成しているわけではなくて、上の写真のような半完成状態で梱包されて自転車屋さんまで届きます.自転車屋さんでは、この梱包をほどいて、最後の組み立てをして、で、店頭で販売するわけですね.最後の組み立てはとても簡単なのですが、この簡単な組み立てでも、自転車屋さんの腕というか、こだわりが発揮されます.ただポンポンと組み立てて、そのまま販売する自転車屋さんもあります.もちろんそれでもいいような状態まで工場で組み立て調整は済んでいるのですが、必要なところにしっかりとグリスを塗ったり、ネジの増す締めをしたり、自分の判断で調整をしなおしたり、そして最後に、お客さんに渡すときに実際に試乗してもらって、それにあわせて最終調整をするというような自転車屋さんもあります.

で、私はどうしたかというと、ポンポンと簡単に組み立てました.できあがった姿はこうなります.


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見ての通りマウンテンバイク風なのですが、見た目の違和感がありますか?.「なんですか、このめちゃくちゃ太いタイヤは」という意見は、全くの正論です.この自転車の一番の特徴は、タイヤが太いこと.その太さは半端ではありません.タイヤが太いことが一番の特徴の自転車です.どれくらい太いのかというと、それはたとえば、姫路駅前地下の有料駐輪場の自動料金徴収機が、自転車¥100でオートバイが¥200のところを、タイヤの太さだけでオートバイと間違えてしまって、¥200入れるまで出口のゲートを開けてくれないくらいの太さです(私はオートバイ相当の¥200を払って利用させてもらっています).

次の特徴は、よく見ないとわかりませんが、変速機構がありませんね.変速ギアがないんです.つまり、前と後のギアが1x1ということです.一番安物のママチャリと同じです.その他、写真ではわからない細かなところを見てみると、とにかくシンプルです.「この製品には余計なものが付いていない」なんていうようなことはよくいわれますが、この自転車には必要なものすら付いていないんじゃないかと思うくらいシンプルです.変速がないわけですから、上り坂ではヒイヒイいいながらペダルを踏まないといけませんし、下り坂ではペダルに足がついていかないくらいクルクルに回ります.自転車がシンプルになったぶんのツケが、人間の体に跳ね返ってくるんですねぇ.

若い頃ならこんな自転車は、全くの興味対象外でした.でも、この年になって考えたら、「こういうのもおもしろいかも」なんて感じるようになったんです.まだ、乗りはじめて2週間ってところですが、まあ、ナントもおもしろい乗り物ですよ.これから結構長くつきあえそうです.モノが単純ですから、手を入れたり改造したりするのも簡単ですしね.これからちょくちょく、この自転車のことを書こうと思っています.

そうそう、検索でこのblogに到達する方のために自転車の名前を書いておきます.「Surly 1X1=11 LIMITED EDITION BIKE」という名前です.サーリーの11周年記念モデルです.