「爆風ファン」内蔵、Cube専用冷却机の作成.

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その後、Cube吸引機君は快調に動作していたのですが、何かもっとスマートな方法はないのか、Cubeにとって、見た目が不細工なのはCubeを使用し続ける理由を否定するようなことではないのか.というか、自動車用のゴミ箱じゃ、格好悪すぎるんです.
それと、私にとって、Cubeをもっと強烈に冷却しなければならない理由が発生したのです.
iDVDが使ってみたい.
実は、PSXを買ったんですが、DVDとかどういう仕掛けになっているか全然知らないまま「プレステも出来るし、まっいいか」くらいの感じで買ってしまったのです.しかし、使ってみないとわからないことはいっぱいあるもので、PSXではmpegで圧縮した状態で録画するために0.5秒単位でしか編集が出来ないのです.ですから、録画したものを後からCMカットとかしようとしても、0.5秒単位.CMの頭が一瞬映ったり、番組のおしりがちょびっと切れたり、なんか、もう、イライラするんです.
で、こんなことならCubeでFireWireでDV形式で録画して、iMovieで編集してiDVDでDVD焼くしかない、という結論に達したわけです.しかし、iDVDはソフトでmpegエンコードをするため、ベロシティエンジンをフル回転させます.しかも4時間とか5時間とか.今のCube吸引機君では、ちと心もとない.
もっと強烈な吸引パワーを持ったファンは無いのだろうか、でも□120のファンで高回転で「ビーン」と回るやつはイヤだしなぁ、とWebをふらついていたところ、ありました、すごいのが.なんと、□140で、しかも38mm厚.早速通販で注文しました.
現物が届いて、予想はしていたのですが、その大きさ、迫力にびっくり.とりあえず12V電源につないでみると、起動時に「キュイーン」と、インバータモータの起動時のような音が.そして肝心の風量ですが、もうこれはパソコンのファンというより、扇風機です.風量といい風圧といい、我が家の扇風機の「中」くらいの風量はあります.このファン絶対使ったろ.
さて、ファンは決まったのですが、設置方法はどうするか.Cube吸引機君のように上部取り付けとするか.しかし、デザインぶちこわしは今回は避けたい.かといって、一般の商品にあるように、Cubeの下に箱を入れて、その中にファンを設置し、下から風を当てる方法も、結局はCube 自身が持っている浮遊感のようなデザインを変えてしまうことに変わりはありません.
何とかならんもんかね?、と考えながら、眠りにつくこと数日、やっとアイデアが浮かびました.とりあえず、Cubeの上にものを置くのはダメ.じゃ下だけど、Cubeを机から持ち上げちゃダメ.じゃ、Cubeの下の机にファンをめり込ませればいいじゃん.
おぉ!ナイスアイデア.つまり、Cube様のために机の天板に穴ぼこを開けて、そこにファンを入れてしまおうということです.これならCubeのデザインも損なわれないですし、何しろ、Cubeのために机に穴を開けるなどということをするのは、日本中でも私くらいしか居ないのでは無かろうか.
早速設計開始.今回は曲線切りが多いので、東急ハンズで切ってもらうことにしました.自分で切る必要がない時には、私は思いっきり難しい半端な数値で設計します.で、出来た設計図はこちら.これを東急ハンズ三宮店で切ってもらいました.加工賃は¥2000と難しい切断の割にはリーズナブルでした.作業時間も2時間程度で、できた材料をお持ち帰りして、早速作業に取りかかりました.
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これが元の様子.Cube吸引機君も活躍中.上段がディスプレイとCube置き場.下段がキーボード置き場と机.
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これが、東急ハンズで切ってもらった天板.穴のあいた部分に冷却ファンが入ります.
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新天板を旧天板と並べてみた図.穴の位置がCube置き場になります.
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ファン取り付け用の穴.実は2枚のパイン集成材を張り合わせています.19インチディスプレイを乗せるのに、18mmのパイン集成材1枚で十分だとは思ったのですが、私はオーバースペックが好きなので、2枚張り合わせて、ものすごい強度を出しています.
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□80のファンと□140のファンの比較.大人と子供と言うよりは、大人と赤ん坊というくらい迫力が違います.
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ファンを重ねてみると、大きさ約2倍、面積は約4倍であることがわかります(当たり前ですが).
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ファン取り付け用の、何て言うんですか、リングです.タンスなんかに使うのに適した木材である桐を使っています.深い意味はありません.ちょうど桐の端材が安かったから.
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ちょっと斜めから見ると、いい木目が出ているのがよくわかります.
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ファンと天板の横方向の共振を防ぐために1mm厚のウレタンテープを巻きます.ファンが□140でファン取り付け穴の設計寸法が□142ですから、ファンがうまくはまるかどうかは東急ハンズのおっちゃんの加工精度にかかっています.
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ファンをリングに取り付けます.取り付けにはM5のステンレスボルトを使用しています.ものすごい取り付け強度ですが、特に深い意味はありません.私はオーバースペックが好きなのです.
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リングごとファンを天板に取り付けます.取り付けは木工用ボンドで行います.
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新天板を所定の位置に入れてみました.ファンのあるところにCubeがうまくはまると良いのですが.
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ほぼ元の状態に戻ったところ.Cubeもちゃんとはまりました.大方の予想通り、ディスプレイを乗せても、天板はビクともしません.Cube吸引機君は、もうお役ご免です.
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Cubeの下部の様子.木が盛り上がっていて、おまけにステンレスの袋ナットも見えて、ちょっとかっこいいです.
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ついでに、コレガのCPU切換機に付けたCube用電源スイッチです.USBのDATA-をGNDに落としているだけです.
結果どうなったかですが、ファンに12Vを接続すると、爆音と共にものすごい風がCubeの排気口から吹き出します.「爆風戦隊アバレンジャー」みたいです.まるでサービスエリアのトイレで手を洗った後に使う「エアドライヤー」くらいの勢いです.これだったら、Cubeのなかで100Wくらい電力を消費しても、対応可能なのではないかと思います.
しかし、一般使用時にはあまりにもうるさいので、 USBポートから5Vを取って駆動しています.これならファンの起動もCubeと連動しますし、非常に低回転で回るため、ほとんど気にならない程度の音しかしません.しかも風量は一般使用には十分くらいの容量です.
さあこれで、どんなに熱いCPUを入れても大丈夫な冷却能力を手に入れたわけですが、一般使用時には静かにしていて欲しいので、次はちょっと賢いファンコンでも入れてみようかと思っています.