不思議な貝.

私は熱帯魚の水槽を持っていました.
ポンプやフィルターや照明が一体式になった、簡易型の小さな水槽です.
飼っていたのは、メダカでした.
その中に、水草を植えようと思って、熱帯魚屋さんから、水草を買ってきました.

水草を植えてから数日後、水槽のガラスに、茶色い丸い汚れのようなものがついていました.直径は1mmくらい.
さらに数日後、他の場所にも汚れのようなものが.前の汚れはなくなっていました.
よく見ていると、この汚れ、動いているんです.
汚れだと思っていたのは、小さな貝のようです.
フィルターの方に入ると、出られなくなって大変なので、別の金魚鉢に移してやりました.

この貝、エサもやらないのにみるみる大きくなって、体長2cmくらいになりました.巻貝です.
金魚鉢のふちを上がっていき、水面に達すると、水面に足を伸ばし、まるで水面にひっついているように、水面に浮くのです.
しかも、その状態で、前に進むことができます.
どういうしくみで動いているのかわかりませんが、水面にさかさま向いてぶら下がったような状態で、自分の意志で、行きたい方向に自由に移動していくのです.

しばらくすると、ガラス面にブツブツっとしたのもがへばり付いていました.
なんなんだろうか、と思っていたら、数日後、小さな貝が大量発生しました.貝の卵だったんです.
おかしいですよね、一匹だったのに卵産むなんて.
雌雄同体というのは聞いたことがありますが、それでも二匹いないと卵は産めないはずです.

確認のために、産まれたばかりの貝の子供を一匹、また別の容器に隔離しました.
しかしこいつも、大きくなってから、一人で卵を産みました.孫誕生です.

そういえば、アサリの味噌汁を食べていて、オスメスに気が付いたことって無いです.
貝は一人で卵を産むのは当たり前?なんでしょうか.