シャトルは打ち上がるのか.

野口さんの乗るスペースシャトルが、26日に打ち上げ予定です.
ご存知の通り、燃料タンクのセンサーの1つが異常信号を出したことで、打ち上げが1回延期になっています.
今も原因は不明のままだそうです.
このまま原因不明のままでも打ち上げをする予定で、仮に打ち上げ前にセンサーが1つ異常になっても他の3つが正常であれば、打ち上げをするようです.
(コロンビアの事故までは、3つ正常なら打ち上げ可だったそうです)

ロケットや飛行機や自動車など、動く機械はほとんどコンピュータ制御になっています.
しかし、正確な意味では直接コンピュータが機械を制御しているとは言い切れません.
なぜならば、コンピュータが制御しているのはあくまでも電気信号だけであり、コンピュータが直接物理量を扱っているわけではないからです.
物理量を、コンピュータに入力するための電気信号に変換するセンサー、コンピュータからの電気信号を物理変化に変換するためのアクチュエータ、これらが正常に動作して初めて、コンピュータによる機械の制御が可能になります.
コンピュータがいかに正確に高速な演算を行ったとしても、センサーやアクチュエータが異常であれば、正確な機械制御は期待できません.
机上のシュミレーションと、実際の機械制御とでは、ここらへんが一番大きな違いで、一番難しい所だと思います.

さてスペースシャトル、1回の打ち上げ費用は800億円程度だそうです.
日本のH2ロケットが190億円、改良型のH2Aが85億円.
H2Aで静止軌道に物を上げるのに、1Kgあたり340万円かかります.
70Kgの人を生身の体だけ(生命維持装置とかは無し)打ち上げるのに、2億3800万円かかります.
さらにその人に、各種の実験などを行ってもらうとすると、莫大な費用がかかるのがよくわかります.
サラリーマンの生涯所得が3億円とか言われていますので、宇宙開発というのは、まさに壮大な実験であるといえます.

そんなにお金がかかっているとなると、他人事とはいえ、ちょっと気になります.
ぜひとも、全てのミッションを成功させて、無事帰還できることを祈っています.