音楽の流用.

いうまでもないことですが、音楽は12音階からできています.
世界中にはもっといろいろな音階の音楽もありますが、一番普及しているということで、12音階で話を進めます.

この12音階は、ずーっと前から変わっていないわけで、数多の作曲家たちが、たった12個の音の組み合わせで、星の数ほど音楽を作ってきたわけです.そうすると、原理的には、どうしても似たような音の並びが出来てしまったり、「なんかどっかで聞いたことあるような曲」が出来てしまうこともあるはずです.
音が12種類しかないんですからしょうがないことですよね.

で、実際に似たような曲が出来てしまった場合、盗作なのか、新作なのか、どう判断するかということですが、私が子供のころ聞いた話では、2小節までは流用、つまり全く同じでもOKということになっているようです.
そこを逆手にとって、有名な曲を2小節ずつ並べて演奏した曲、なんていうのもあったはずです.これは著作権違反にならないので、著作権料を払わなくてもいいのです.

昔はマンガやコントの効果音で、ベートーベンの運命の「ジャジャジャジャ〜ン」がよく使われていましたが、これも2小節以内ですから、使用料がいらないんでしょう、きっと.2回目の「ジャジャジャジャ〜ン」まで入れると2小節をオーバーしてしまうので、昔からあれは一回だけと相場が決まっていたのかもしれません.

メロディは2小節ということなんですが、じゃあリズムとかコード進行とかはまねしてもいいんですかね.規制があるという話は聞いたことはないのですが、ジャズなんかはほとんどリズムとコード進行だけで出来ているようなものですから、何かあるのかもしれません.

私が聞いて、思わず「ニヤッ」と笑ってしまった曲があります.
「take five」という有名な曲があります.もう10年以上も前になりますが、「好きです.元気でいて下さい.」というコピーで有名になった「アリナミンA」だか「リポビタンD」だかのビタミン剤のコマーシャルソングに使われていた曲ですので、聞いたことがある方も多いと思います.
4分の5拍子という変則的なリズムなので、印象深いです.3拍子と2拍子がくり返すリズムになります.
これのまねなのか、パクリなのか、同じ人が二匹目のドジョウを狙ったのかは知りませんが、「take ten」という曲があります.
「take five」と同じく4分の5拍子(名前からすると4分の10拍子か?)で、同じようなコード進行で、メロディの雰囲気もそっくりです.
両方ともアメリカのiTMSでは販売されていますので、興味のある方は一度試聴してみて下さい.