不思議なお酒.

皆さんは「パスティス」というお酒をご存じでしょうか.「バーテンダー」というマンガを読んで覚えたんですが、先日バーに行ったときに、棚のはしっこの方に「ペルノ」というお酒がありました.マスターに聞いてみたんですが、
「あのペルノっていうの、パスティスですよね」
「そうです」
「一回ためしてみたいんですけど」
「どうぞ」
ということで、ためしてみました.

マスターがおっしゃるには、ペルノはアニス系のリキュールということのようです.とはいってもアニスがどんな味の草なのかわかりませんから、飲んでみてからのお楽しみです.

最初に、栓を開けてビンからにおいをかがせてもらったのですが、歯磨き粉のにおいがします.ちょっと変なお酒です.通常、水割りで提供しているということでしたので、私も水割りでいただきました.
お酒をグラスに注いだ時点では、透き通ってきれいな緑色、若草色とでもいいましょうか.歯磨き粉のにおいからは想像も出来ないくらいきれいな色です.
それに水を注ぐと、あら不思議.お酒があっという間に白濁してしまいます.強いアルコールに溶け込んでいた油脂成分が、水で薄められることによって、姿を現すのだそうです.ちょうど牛乳が油脂成分のおかげで白く濁って見えるのと同じですね.

さて、飲む前に香りをかいでみると、やっぱり歯磨き粉です.一口飲んでみると、やっぱり薄く歯磨き粉の味がします.私、歯磨き粉は苦手なんですよね.歯磨きの時にも極力ちょこっとしか付けないようにしています.
そして、歯磨き粉に続く味が面白いことに、甘いんですよ.しかも、舌に染み込む、染み込む、染み込む、染み込む、というくらい、ずーっと後味が舌に残ります.ただ、砂糖なんかの甘さとは違って、甘くはないんだけれども甘さを感じるっていう感覚ですね.ちょうどダイエットコーラの合成甘味料のような甘さの感じとよく似ています.

いったいこれ何から作ってんのと思って、ビンの裏を見てみたのですが、原材料名が書いてないんです.マスターによると、原材料は一応秘密ということになっているそうです.いったいどういう酒なんだろうか.

世の中にはまだまだ面白いお酒がたくさんあるようですね.今度は「スーズ」というお酒をためしてみたいと思っています.