LPを録音させてもらいました.

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4月の24日に「LPを買いました」ということを書いているのですが、そのLPを友人宅で録音させてもらいました.iPodnanoに録音用の機能を追加するアダプタを付けて録音です.でも今日は2回目.1回目は失敗でした.iPodで録音を可能にする機器というのは、探してみるとけっこう数があります.ただ、どれも会議なんかを録音するための、いわゆるボイスメモ用として売られています.マイク内蔵なんですね.で、その付加機能として、ステレオミニプラグ用の端子がついていて、そこにライン接続をしても録音可能です、というモノが多い.ネットでは詳しい説明がないので、とりあえず一番安そうだった「iTalk」というものを入手して1回目の録音にトライしました.

結果としては、こいつはダメでした.マイクの録音はできる、ラインからの録音もできる.でも、ゲインの自動調整機能が入ってるんです.これは、ボイスメモとしてはありがたい機能です.録音する声が小さいとき、ゲインを自動的に上げてくれる.声が大きくなると、ゲインが下がり、音が割れるのを防ぐ.ボイスメモとしてはいい機能なのですが、こいつでレコードを録音すると、無音部分の「シャーシャー、パチパチ」というノイズを、最大ゲインにして録音してくれます.曲がフェードアウトしていくときにも、自動的にゲインを上げていってくれます.ということで、ボイスメモとしてはいいのですが、レコードの録音用としてはダメでした.

で、次に、LogitecのiPod対応ICレコーダーである「iREC01」なるものを入手しました.これは事前にマニュアルで確かめたのですが、マイクのほうはゲイン調整機能がありますが、ラインのほうではこの機能が無効になると明記されていました.こいつを使って、きょう録音をやり直させてもらったのですが、当然ながら、ゲインの件はOKでした.

録音したiPodを持ち帰ってiTunesでシンクロすると、iTunes上に「ボイスメモ」というプレイリストができて、録音したファイルが登録されます.ファイル形式はWAVです.当然、LP一枚が一つながりになっていますので、こいつをQuickTimePlayerで開いて曲間を確認しながら一つずつ切り出して、AIFF形式で「書き出し」をします.この時にファイル名を曲名にしておきます.今回のLPは全部で7曲だったので、出来上がった7つのAIFFファイルをiTunesのライブラリに追加します.iTunes上で7曲を選択して「選択項目をAACに変換」します.もとのWAVファイルと途中のAIFFファイルを削除したら、作業は完了です.

友人はいまだにレコードプレーヤを持っているくらいですから、極端なオーディオマニアとまでは言いませんが、まあオーディオ好きです.私にはわかりませんが、持っているプレーヤも、使っている針も、きっといいものだったのだと思います.iTunesで聴いてみましたが、音質は十分満足のいくものでした.でもやっぱり問題が1つ.これは「iTalk」の時もそうだったので、録音機器側ではなくiPod側の問題ではないかと思うのですが、音がときどき飛ぶんです.時間にして0.2秒くらいですかね.CDの音飛びのように無音部が入るのではなくて、その部分の録音がなかったことになるという言い方ですかね.QuickTimePlayerで0.2秒分くらい選択をして、それを削除したものを再生しているような状態になります.そんな音飛びがLP1枚分で10カ所くらいありました.

普通にありがちな原因を考えると、録音中はそのデータをRAMにためていて、ある程度たまったところで一気にフラッシュメモリに書き込むと、その時、一時的に録音ができなくなって、フラッシュへの書き込みが終わったらまた録音を再開する、そんな感じ.フラッシュへの書き込み時間が0.2秒くらいかな.でもそれだと、音飛びはRAMの容量に依存して一定周期で起こるはずなんですけど、時間的にはバラバラでした.特に大音量のところで音が飛んでいたわけでもなく、何が原因かよくわかりません.iPodでの録音というのは、もともとその程度のものなのかもしれません.

今回のiPod録音で秀逸だったのは、録音機能のプラグ&プレイです.iPodの電源を入れた状態で「iTalk」などをDockコネクタに差し込むと、その時点で「ボイスメモ」というメニューがピョロッと追加されて、それを選択することでそのまま録音が可能になります.録音したファイルは「ボイスメモ」を選択することで、その中に入っていて、再生したり削除することもできますし、何も録音をしないで「iTalk」を引っこ抜くと、メニュー項目から「ボイスメモ」は消えて無くなります.iPodをリセットするとか、メニューを選択し直すとか、そういう操作はいっさい不要で、ただつなげば録音機能が追加されます.そこまで徹底する必要があるのか、と思わせるくらい簡単です.おそらく録音機能自体は「iTalk」側ではなく、iPodにあらかじめ搭載されているのだと思います.試しに「iTalk」を1つ古いiPodnanoに接続をすると、「この機器は使えません」というエラーメッセージがちゃんと出ます.これも大したものですね.いや〜、よく出来ていますよ.