ビミョーな地方都市、姫路.

え〜、私は姫路市という街に住んでいるのですが、これが、都会というか田舎というか、ビミョーなんですねぇ.例えば姫路駅には新幹線が止まります.のぞみ号も止まるのですが、駅から5分くらい歩くと、駐車料金は1日で¥700くらいです.JR西日本のドル箱路線である「新快速」も、西の終点は姫路市内(多くは網干駅)です.関西というのは西は兵庫県までで、その中でも姫路市は西の端の方にあり、姫路から西には姫路より大きな街はありませんので、こういう言い方がいいかどうかわかりませんが、いちおう関西の西の限界点とでもいいましょうか.最近まで知らなかったのですが、姫路市の人口は50万人を超えているそうです.私が育った名古屋市は210万人だと小学校で教わりました.もう30年も前の話なので、今の名古屋市の人口がそれより増えているのか減っているのかは知りませんが、これと比べて、姫路市の50万人というのは、どんなモンなのか、あまりピンときません.大きな街なのか、結構な田舎なのか、いまいちよくわからないのです.

そんな姫路市ですが、この街特有の良い点もあります.昨日ですが、私の友人がiPhoneの16GB白を購入しました.別に特別なことをしたわけではなく、普通に売っているものを普通に買ったようです.東京のSoftBankの旗艦店では、2日くらい前からでしたっけ、徹夜で並んだとか.前の晩から並んでも買うことができない人もいたとか.そんなことがあったのが7月の11日ですが、昨日ですから11日から1週間たった18日にiPhoneが買えたんだそうです.彼も普通の手段として、姫路近郊のSoftBankのお店に電話をかけまくったようですが、どこも全然ダメで、欲しいんだけど買うことはあきらめていたそうです.

その彼は、ミニカーを集めるのも趣味の一つで、このたび実写映画で復活する「マッハ号」のミニカーを買いに、「姫路リバーシティー」というショッピングモール(でっかいジャスコです)の中の、トイザらスに行こうとしたとき、トイザらスの横の廊下の中州に、携帯電話コーナーというか、コーナーと呼ぶのも不適切と思えるくらいの、柵で囲ったスペースみたいなものがありまして、そこにiPhoneのデモ機があったんだそうです.SoftBankのお店でよく見かける「iPhone売り切れ、次回入荷時期未定」の張り紙もなく、店員さんに聞いたところ、16GB白の売れ残りが1台だけあると.彼が即、購入をしたことは言うまでもありません.本当に、あの空間で携帯電話を買うということが信じられないくらいの雰囲気のところなんですが、そんなところにもiPhoneの在庫は来ていたんですねぇ.そして多くの人が、私と同じく「あんなところでiPhoneなんか売っているわけがない」と思い込んでいたことが何日も重なって、結局1週間、在庫を持っていたということでしょう.それを購入できた彼は、日本で最も遅くiPhoneの初期ロットを手に入れた記録に認定できるくらい遅いのではないでしょうか.

そういえば、iMacの初品が発売になった当日も、東京じゃ結構な騒ぎになっていて、まさか無いだろうと思いながらも、昼飯を食ったついでに嫁さんと今は無きニノミヤ電気に行ったところ、何十箱ものiMacが積み上げられていて、思わず「これって中身入ってるんですか?」と聞いたくらい.どうも、需要と供給の読みが外れまくっているような気がします.ドラクエで大行列ができて、ソフトを買った中学生が喜んで家に帰る途中で高校生にカツアゲされてニュースになったときも、姫路では普通のおもちゃ屋さんで普通に購入できました.まあ、結論としてはうれしいことなんですけどね、でも、素直に喜んでいいものかどうか、ちょっと考えてします.

姫路は都会か田舎かといえば、たぶん田舎なんだと思うのですが、社会的な認識が、実力以上に都会的に評価されているのではないかと思います.まあ、私が思っているだけで、単なる認識間違いかもしれません.とはいえ、発売1週間後にiPhoneを入手できた彼は、姫路の中でもかなりラッキーだと思います.マッハ号を買いに行ってiPhoneが買えたわけですからね.トイザらスの横に、しょぼくれた携帯電話コーナーがなければ、当たりは出なかったわけですから.私は、別にうらやましくはありませんよ.もう少しすれば、docomoが重い腰を上げるんだろうなと思って、それを期待して待っているところです.でもこれも私の認識間違いかもしれません.