Anycubic i3 Megaを、ちょっとだけいじったり.

最初の頃は3Dプリンターは何が得意で何が苦手かよくわからずに、思いつくモノを次々をプリントしていたのですが、だんだんとプリントするモノが複雑な形状になってきた頃に、変な音がするようになりました.それは例えるなら、隣の広場でテニスの硬球の壁打ちをしているような、「パコーン、パコーン」っていうような音.頻繁にその音がするようになると、大抵はプリントが失敗してしまいます.スカスカで上の層と下の層がくっつかずにバラバラになるような.


何でその音がするかわからないので、わざとその音を鳴らすことも出来ず、プリンターの前に張り付いて観察をしていると、どうもフィラメントを送り出しているステッピングモーター(エクストルーダモーターっていうんですね)が脱調しているみたい.確認のためにモーター軸を指で触ってみると、確かに脱調してます.モーターが金属フレームに固定されているので、そこで音が響いて「パコーン」って聞こえたんですね.


フィラメントを手で押し込むときに、こんな小さいモーターで大丈夫なんだろうかっていうくらい力がいります.白いチューブの中をフィラメントが送り込まれるわけですけど、その摩擦抵抗が結構大きいのです.これをできるだけ小さくすれば良いのではないかと考え、試してみました.


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そもそも、梱包されていた状態のまま何もいじらずに組み立てただけなので、ケーブルもパイプも曲がりすぎだろう.


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パイプにはもっとクセが付いているかと思ったのですけど、手で曲げると意外と素直に思い通りの形になってくれました.



これで、フィラメントの抵抗は少なくなったはずですけど、手で押し込んで確認しても、差はあんまり感じませんでした.でも効果はあったと信じたいです.



次ですけど、このプリンターは電源を入れたときにディスプレイになんかアニメーションが表示されて、ちょっと気恥ずかしくなるような音楽が流れるんですよね.あと、プリント中の爆音が停止して「あ、プリント終わったか」って気がついた後で、「プリント終わったでー」っていう意味だと思うんですけど、ビープ音が鳴ります.音を聞いただけで「アレくらいのサイズのアレから出てる音だろうな」ってわかるような音です.この二つの音はいらないだろう.音を止めたい.ファームウエアをいじるとかいう手はあるんだろうと思いますけど、手っ取り早くアレを基板から取り外そうと思います.


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裏蓋を外すと、こんな風になっています.左側が電源で、右の方にSDカードスロットがあります.上にあるのが液晶表示器です.で、基板を見回してみてもアレは見当たりませんが、基板を見るとそれっぽいパターンがあります.



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基板からはみ出してちょろっと見えているこいつですね.すきまに左手が入るし、ちょうど半田面がこちら側なので、そのまま半田を溶かして抜き取ります.



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あとで何かの時に使うかもしれないので、片足だけ半田付けして中に残しました.



その後、動作確認.オープニングミュージックはちゃんと消えました.プリント終了時の小さめのビープ音も消えました.ただ予想に反して、液晶表示をタッチしたときの操作音は消えませんでした.これはまた別の部品で出しているようです.それはそれで都合が良いので、そのままとしました.


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この時点では、これが精一杯.