あやうく緊急通報するところだった.

Apple Watch 4で新しく追加された転倒検出機能の話です.

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私は新しもの好きですから、転倒検出をしての自動緊急通報機能は、もちろんONにしています.この機能のレビュー記事なんかを読むと、かなり本気で転倒しないと検出しないらしいですね.マットレスとか芝生の上とか柔らかいところで転んでも検出してくれないとか.まあ、頻繁に誤検出して緊急通報されたらたまったもんではないですからね.


さて、先日墓掃除に行ったとき、墓掃除が終わって最後に線香をあげようとしたときのこと.通常なら100本くらい紙テープでまとめてある束の線香を使うところ、なんでか仏壇で使うようなバラの線香を持ってきてしまいました.なので、100本位を取りだして、左手で握って束にして、100円ライターで火をつけようとします.でも、なかなか火がつかない.


ライターを何度も使っていると持っている手元もどんどん熱くなってきます.やっと線香に火がつきだした頃に、もう少し頑張ればと熱さを我慢してギリギリまで火をつけていて、「あっちっ!」っと右手をブンブン振った後でした.右手首に付けているApple Watchが、ちょっと聞いたことがない、でも緊急性があまり高くなさそうな音を発しました.まだ見たことがない、例えば変質者発生みたいな通知でも出たのかと思ったのですが、今はそれどころじゃない、手の熱さを我慢して線香に火をつけるのが優先と、作業を再開しました.


でも、その変な通知音が何度も出るんですよね.どうなっているんだろうかと、右手にライターを持ったままApple Watchを見ると、なんか見たこともない画面が出てるし、真ん中に「SOS」とか書いてあるし.
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これは転倒検出してるんじゃないか.緊急通報しようとしてるんじゃないか.


左手にちょっと火がつきかけたバラの線香を握って、右手には熱々のライターを握って、そして右手首のApple Watchが緊急通報のカウントダウンを始めている.どうするのか.その場にしゃがんで、右手のライターを石の上に置いて、左手の線香の束をバラさないように右手に持ち替えて、左手でApple Watchが緊急通報しようとしているのをキャンセルしました.残り時間は5秒.なんか名探偵コナンとかで時限爆弾の解除をしているシーンってこんな感じだよなって思いました.


たぶんライター握ったまま「あっちっ!」ってやったのを転倒と勘違いしたんでしょう.でも、さっきと同じように「あっちっ!」って言いながら右手をブンブン振ってみたのですが、転倒検出はしてくれませんでした.何回かやってみたんですけどダメです.さっきの振り方が絶妙だったんですね.それとも、緊急通報をキャンセルしたことで、「あ、この振られ方は転倒じゃないんだ」ってApple Watchが学習したのかな.


私が世界で初めて、日本で初めてっていうことは無いだろうから、緊急通報を危ういところでキャンセルした人はもう何人もいるんだろうし、中には実際に通報してしまった人もいるんだろう.そういうときに、警察とか救急がどういう対応になるのか、ちょっと興味があります.「すいません機械が誤検出をしました」って言ったら「ああはい、大丈夫ですよ」って言ってもらえるんだろうか.機械からの誤通報について、どこかに公式の発表とか出ていないかな.