3D プリンターが壊れた、っていうのかな.

blogの更新がずいぶん長い間滞ってしまいましたが、ちゃんと生きていますし、3D プリンターも動き続けています.ただ、ここんとこ最近調子が悪いというか、おかしな事が起きる頻度が多くなってきました.気がついたら印刷中にヒーター入りっぱなしで動きだけ止まっているとか.これは初期からあった症状で、運転中にSDカードを引っこ抜くと同じ状態になるので、多分SDカードスロットの接触不良かな.ほかには、SDカードの内容が見られなくなるとか.PC側でいくら確認してもちゃんと入っているはずのファイルが、どうしても表示されなくて印刷できない.これはなんかソフト的なバグっぽいんですけど、よくわかりません.SDカードをフォーマットしたり交換したり、いろいろやっているうちにおさまります.そして、ビルドプレートのヒーターが切れました.加熱できません.まあ、今は加熱なしでも印刷できるTPUフィラメントを使っているので問題ないけど、PETGとか使うときにはなんとかしないといけないなあと思いつつ、そのままにしていたんですが、途中で印刷停止が2回連続したので、ちょっと裏蓋でも開けて中を観察してみることにしました.


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裏蓋を開けるとこんなふうですね.写真の上側が本体の手前側、液晶表示があるところです.右上の基板がコントローラーで、その下にSDカードスロット基板が付いています.


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配線をたどっていくと、この部分がビルドプレートのヒーターの配線です.コネクタじゃなくて、ネジ式の端子台で接続しているんですね.それだけ大電流が流れるって事でしょうか.


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そして、基板の裏のゴチャゴチャを通った配電は、ここで黒いチューブに入って外に出て行きます.


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最後は、ビルドプレートの裏で直接半田付けされていました.

さて、こんなモノは、おおかた途中のコネクタの接触不良だろうと思っていたのですが、途中にコネクタはありませんでした.裏蓋を開けたままタッチパネルを操作してビルドプレートを加熱開始してみると、端子台には電圧は出ています.ビルドプレートの半田付け部分には電圧は出ていません.途中にコネクタがない以上、配線がどこかで断線しているはずなんですけど、こんなぶっとい配線が断線なんて有り得ないだろうと、端子台側とビルドプレート側で導通チェックしたら、導通なし.しかも、プラスとマイナスと2本とも.どういうことだ.

配線をたどっていくと、
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あ、ヤバい感じで切れているわ.本体から出て、ビルドプレートと接続をしている、そのちょうど中間あたりで、熱収縮チューブでまとめてあるところです.Y軸が前後するときに伸ばされたり畳まれたりするところですね.


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まわりの収縮チューブも溶けてくっついていたので、無理やり剥がしました.


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ちゃんとしたカメラで拡大すると、こんなふうになっていました.たぶん、屈伸が繰り返された結果、金属疲労で徐々に断線、導通している線が少なくなって発熱から周囲溶解ってことでしょう.金属部分は溶けていないので、プラスとマイナスがショートして切れたわけではないようです.なので、たぶん基板のドライバとかは壊れてないことでしょう.

こんなに綺麗に破断するのって珍しいんじゃないかなあ.どっちかが切れてヒーターが入らなくなってからもしばらく使っていたので、両方の線が切れてしまったんでしょうね.いやぁ、結構がっつりした故障だなあと思ったのですが、中華製の安物の3D プリンターなので、こんなのは自分で対応すべき事柄であって、故障の範疇には入らないかもしれません.

こりゃビルドプレートごと交換だなと、aliexpressで「Anycubic i3 Mega parts」とか検索したら、あ、交換用のSDカード基板なんかあるじゃないですか.これを交換すればSDカードの接触不良が直るかも.コレは買っておかないと.ヒーター付きのビルドプレートは結構高いなあ、どうしようかとちょっと悩んでいたら、これ、配線が切れただけなんだから、配線をつなぎ直せばそれで完了じゃんと気がついて、けっきょくSDカード基板だけ注文しました.

しかし、同じような線で同じように接続しても、屈伸を繰り返せばまた切れるだろうし、なんか、線を工夫するか、取り回しを工夫しないと.今回は大丈夫でしたけど、もし発熱で被覆が溶けた状態でプラスとマイナスがショートでもすれば、発火する恐れもあるわけで、そこらへんもよく考える必要があります.さて、どうしようか.