壊れていた3D プリンターをなおした.

愛用しているAnycubic i3 Megaですけど、ビルドプレートの前後往復動作でヒーター用の配線が屈伸を繰り返し金属疲労で切れるという故障をしていたのですが、当面使っているのはビルドプレートの加熱がいらないTPUフィラメントだったので放置してそのまま使っていました.しかしまあ、いつまでも放っておくことも出来ないし、放置していた部分を修理することにしました.切れている配線をつなぐだけなので、普通なら切れた部分を半田付けすればいいんですけど、屈伸のストレスで切れた部分ですから、そのまま半田付けしても、またすぐ切れそうです.なので今回は、配線ごと全部取り替えることにしました.

どんな電線を買ってこればいいのか決めるためには、ヒーターの消費電流を知る必要があります.マニュアルの中を探したんですけれど探し方が悪いのか見つからない.ネットで調べても出てこない.aliexpressでAnycubicがスペアパーツとして売っているビルドプレートの仕様の中にそれらしき数字を見つけました.「12Vの時は0.9Ω」ってすごい数字だなあ.12Vで13.3Aも流れるんか.消費電力は160Wもある.電源が大変そうだ.ということで、ホームセンターで100Vで1500W(15A)まで使える電線を買ってきました.

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色とか見栄えとか気にしないので、一番安いヤツ.


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先っぽの処理.元の線が、端子台に入れる方も半田処理してあったので、同じようにしました.


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ビルドプレートの裏の、この赤と黒の線を外して付け替えます.


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交換しました.まあ予想はしていましたけど、半田ごてからジャンジャン熱が奪われて、なかなか半田付けが難しいです.私はボタンを押した時だけすごい火力になる半田ごてを使っているので何とかなりましたけど、普通のIC用の半田ごてとかだと無理っぽいです.

これで作業完了と、電源を入れて動作チェックしようとしたところ、ホットエンドの温度は28℃くらいなのに、ビルドプレートの温度表示が0℃になってる.温度センサーの配線も切れてるんか?
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切れてました.これも金属疲労だろうなあ.これどうせもう1本の方も切れかけだろうし、屈伸してた部分は2本とも新しい線に入れ替えました.

今度こそ完成と、動作チェックをしてみると、今度はホットエンドの温度表示が0℃になっとる.こっちは今までにも何回か経験したので、心当たりがあります.
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よく抜き差しをするこの基板の位置合わせに失敗して、このコネクタが刺さっていないことがあります.


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実際の様子だとこちら.このコネクタがホットエンドの温度センサーの配線なんですね.ちなみに、すぐ隣りに入ってきている青と緑の配線がビルドプレートの温度センサーの配線です.


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やっと、ビルドプレートの加熱が出来るようになりました.手で触っても40℃くらいになっていました.

同じように配線すると、また屈伸で線が切れるので、その対策として、配線を長く伸ばすことにしました.
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ビルドプレートが一番下がった状態がこちら.


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一番前まで出ると、こんな状態になります.

なんかイロイロと擦れたり引っ張られたりしていて、こんな状態でいいんだろうかって感じもしますけど、とりあえず使えると思います.自分でやったことなので、トラブルがあっても自分で対処しやすいだろうし、しばらくはこの状態で使ってみます.

しかしこれってどうするのが正解なんだろうか.10A以上も流すモノをガシガシ前後に揺するって、そのこと自体がおかしいような気もする.ビルドプレートは静かにしておいて、ホットエンドの方を前後左右に動かす方式が正解なのかなあ.