Parallels Workstation.

|カテゴリ:
parallels.jpg

先日のコメントでjjさんに教えていただきました「Parallels Workstation」というソフト、結構皆さん興味がお有りのようで、毎日多くの方が検索をしています.そこで、ためしに私も使って見ました.結構いい出来なんですが、不満点もあります.ちょろっと使って見ただけですが、ネイティブのWindows環境との違いなど、気がついた点を記したいと思います.

その前に「Parallels Workstation」というソフトについて.これは、いってみれば「VirtualPC」のようなソフトです.ただ、Intelネイティブにも対応している上に、ちょっとよくわかりませんが「VT-x」というテクノロジにも対応していているそうで、全然よくわかりませんが、IntelMacでは結構高速に動作することが特徴のようです.

さて、IntelMacで直接Windowsを起動したときの問題点ですが、完璧にWindowsマシンとして動作するがゆえに、Windowsマシンとしては申しぶんないのですが、MacOS側をメインとする場合にはいろいろ不都合が出てきます.
まず、当然のことですが、Windowsを起動しているときにMacOSに対してアクセスが全く出来ません.MacOSのボリュームを認識してくれないのもそうなんですが、Windowsで時間のかかる作業をしている途中で、ちょろっとMacOSに戻ってWebを見たりして暇つぶしをするということが出来ません.当たり前なんですけどね.でも「VirtualPC」では簡単にそういうことが出来ましたし、「Parallels Workstation」でもそれは出来ます.
それから、何でかわかりませんが、Windows側の時計が狂います.MacOSで時計を合わせるとWindows側が狂って、Windowsで合わせると、MacOS側が狂います.MacOSでは、起動直後にネットワークタイムサーバに照合しているようで、時計はすぐに元に戻るのですが、Windows側では狂ったままです.

次に「Parallels Workstation」ですが、出来たてのβ版にしてはよくできていると思います.サウンドをサポートしていないということになっていますが、MacOSがメインの人はWindowsで音を再生する必要は全然ないので、問題ないと思います.ただ、非常に基本的というか、大切な機能が実現できていないようです.それは、OS間でのコピーペーストと、ドラッグドロップです.これは「VirtualPC」でも最初のうちは出来ていなかったように記憶しているのですが、「Parallels Workstation」では全く出来ないようです.何か出来るようになる手段があるのかもしれませんが、まだそこまで使い切れていません.これができないと、2つのOSが独立して動いているだけで、データなどの共有に手間がかかってしまい、使い勝手が非常に悪くなります.
それから、WindowsのボリュームはMacOS上では独自のディスクイメージファイルとして確保されるのですが、この中身をMacOSで見ることも出来ないようです.本当に2つのOSが独立して動いている感じです.ディスプレイやキーボードといったリソースを共有しているだけです.
また、「Parallels Workstation」では、「VirtualPC」と同じように、光学ディスクはMacOSでマウントしたものをWindows側に橋渡ししているようです.ですから、マウントさえ出来れば、そのディスクが内蔵ドライブにあるのか、外部ディスクなのか、ということは関係なくなります.実際に、外部のUSBドライブからWindowsXPのインストールが出来ました.
そして、動作速度は非常に速いです.Windowsを直接起動しているときとほとんど操作感は変わりません.さすがに画面表示は若干のもたつきを感じますが、十分実用範囲内です.

ということで、「Parallels Workstation」、今はまだ本気で使う気にはなれませんが、将来十分な見込みはあります.このスピードで「VirtualPC」なみの使い勝手が実現すれば、言うことなしです.
しかし、あんまり実用的になってしまうと、またマイクロソフトに買収されてしまうかもしれませんね.