クラマトと唐辛子入りウオッカ.

このあいだバーに行ったときに、「インフェルノ」というすごい名前の唐辛子入りウオッカでブラッディマリーを作ってもらいました.ビンの中にでっかいハバネロが2本も入っているので、さぞかし唐辛子がピリッとくるかと思ったらそうでもない.ちょっとイメージと違うんですよね.唐辛子を圧力鍋で炊いてフニャフニャにしたら、ちょうどあんな味になるんじゃないかな、というような、ちょっと気の抜けた辛さでした.

で、先日、アメリカ村(何度も言いますが大阪じゃないですよ、姫路の)で、「クラマト」を見つけました.クラマトというのは、ハマグリエキスの入ったトマトジュースのことで、これでブラッディマリーを作ると、味が複雑になってとっても美味しいんだそうです.1缶163ccで¥200と、ちょっと高めですが、成分表示を見てみると、ハマグリエキスの他にも、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、食塩、醸造酢などが入っているようです.これはちょっとしたスープみたいなものですね.ということで、何本かカゴに入れました.

さて、ブラッディマリーを作るならウオッカも買わなくてはと、ウオッカコーナーに行ったのですが、先日のインフェルノは売り切れでした.じゃ、普通のウオッカ買うしかないかなぁ、と思って一通りビンを見てみたのですが、面白い商品を見つけました.ウクライナ産の「ハチミツと唐辛子入りウオッカ」.ハチミツと唐辛子って、何の関係があるねん、と思いながら商品説明のタグを読んだのですが、結構有名な商品らしいですね.そのままロックにして飲んでも美味しいらしい.興味本位でクラマトと共にそのウオッカを買ってきました.ウオッカは冷凍、クラマトは冷蔵しました.

そのウオッカ、なんていう名前なんだろうかと思ってラベルを見るのですが、どれが商品名かよくわからない.表のラベルには上から順に、「FLAVORED VODKA」、「Ukurainian」、「HONEY PEPPER」、「Nemiroff」、裏面のラベルには、「ペルツォフカ・メドーヴァヤ」とあります.ネットで調べたら、「ペルツォフカ」は「唐辛子入りのウオッカ」の総称(原産地に関係なし)で、「メドーヴァヤ」は「ハチミツ入り」という意味だそうです.

そのウオッカとクラマトでブラッディマリーを作ってみました.景品でもらった350cc入るギネスのグラスに、目分量でウオッカを100ccくらいドボドボと入れまして、その上からクラマトのジュースを勢いよく入れます.ステアする手間をはぶくために(ステアに使ったスプーンを洗う手間が惜しいので)、グラスの中で酒とジュースが自然に混ざるように勢いよく入れます.そしてそれを飲んでみました.これはねぇ、ちょっと美味しいです.非常に気に入りました.

「バーテンダー」というマンガに、「ブルショット」というカクテルが出てきます.ビーフブイヨンスープにウオッカを入れるものです.そのアレンジで「ブラッディブル」というものがあるそうです.ブルショットにトマトジュースとレモンを加えるのだそうです.今回のブラッディマリーはそれに近い味なのかなと思います.私はブルショットは飲んだことがないのですが、この私が作ったブラッディマリーは、本当に冷たいスープを飲んでいるような感じです.後味に唐辛子のからみが残るのが爽やかです.そして、悪いことに、クラマトの重厚なうまみとアルコールのかすかな苦味、ウオッカの辛みのせいだと思うのですが、つまみなしで何杯でも飲めてしまいます.アルコールの強さはほとんど感じません.でもグラス1杯にウオッカが100ccも入っていますから、気がついたときには大酔っぱらいになっているということ.これはちょっと危険なカクテルですねぇ.

まあ、クラマトの効果がどれくらいあるのか、ちょうどクラマト缶も飲み干してしまいましたので、今度はウクライナのウオッカとカゴメ野菜ジュースでブラッディマリーを作ってみたいと思います(私はトマトジュースより、いろんな味がする野菜ジュースの方が好きなもんで).塩こしょうや、タバスコガーリック味を加えることで、新たな味を発見できるかもしれません.

追記.
クラマトを飲み干したてしまった今、ウクライナのウオッカをロックでいただいています.それでわかることとして、今まで飲んでいたブラッディマリーの味を支配していたのはウクライナのウオッカであるということ、ウオッカをロックで飲むと、とってもきついです.唐辛子の辛さも、アルコールの辛さも.でもブラッディマリーにしたときの味の支配は、ウオッカ先導でした.これは、クラマトをカゴメ野菜ジュースに変えても大差ないと思います.そういえば昔、トマト&レモンとか、トマト&ビーフというトマトジュースが発売されて、私は世の中にこんなに美味しいジュースがあるのか、と感動したことがあります.まあ、しばらく販売したあとで、生産中止に追い込まれるわけですが、あのときのトマト&ビーフでブラッディメアリーを作ることが出来たら、とっても美味しいカクテルが味わえたのに、と思うと残念でありません.