息こらえ2分半、出来ませんか?

最近、体調がよろしくなくって、更新をさぼっていました.で、今日、海上保安庁の潜水師を目指す方々の訓練の様子を取材したテレビを見ていたのですが、その中で、呼吸停止、いわゆる「息こらえ」の訓練がありました(標準語ではなんていうんでしょうね).その合格ラインが2分半だそうです.私は以前も書いたことがありますが、息こらえで5分15秒というのが自己ベスト記録です.海上保安庁のエリート訓練生たちが、まさか2分半ごとき息こらえが出来んはずはないだろうと思っていたのですが、一人すごい人がいらっしゃいました.

その人は、肺活量が6000ccもあるんだそうです.が、息こらえが苦手のようで、2分過ぎに口から大量の息を吹き出して、プールの底に沈んでしまいました.教官があわてて水上に引き上げたのですが、根性で息こらえをしているうちに、一時的に気を失っていたんだそうです.気を失うまで息こらえをがんばる根性はものすごいモノがあります.感心します.でも2分半の息こらえってそんなにきついですかね.肺活量6000ccですよ.ちなみに私は3000ccもありません.しかも肉体的には十分余裕があるのに、精神的な恐怖感で中断したというわけではないんです.気を失うまでがんばっても2分半もたないんです.息こらえの時間を決める要因って、何なんでしょうね.

私はこの息こらえの特技を活かして、深いところに素潜りをするのが好きです.何の目的もなく、しいてあげれば、より深く潜りたいという一心で、素潜りをします.今までの記録では、18mまで潜ることが出来ました.といっても、18m潜ったところが海底であったからそれ以上潜れなかったわけで、息は全然問題ありませんでした.

素潜りで、海面から海底を見ていると、とても遠くに見えます.潜り始めてもなかなか海底は近づいてきません.でも海底近くになると、急に目の前に海底が現れる感じです.海水とマスクの中の空気との屈折率の違いのせいだと思います.海底はとても静かです.仰向けになって海面を見上げると、これまた海面がえらく遠くに見えて、太陽の光がきらきら輝いています.ある程度の水深になると、肺が水圧で圧縮されて容積が減り、浮力が少なくなるため、海底では自力で浮上しようとしなければ、ずっと沈んだままです.マスクから漏れる空気がゆっくりと上がっていくのですが、丸い泡の形で上がるのではなく、クラゲのように傘型に広がったような形で上がっていきます.

息こらえもそうですが、苦しくなってくると、横隔膜が上に引っ張られて、肺の中の空気を押し出そうとします.ちょうど飲み過ぎてゲロをはくときの感じに似ています.これを根性で押さえ込むのですが、我慢にも限界があって、「オエッ」となってしまいます.私の経験則では、「オエッ」が1回起こった時点が、息こらえの中間地点です.だからまだそこから、海底まで来て上を見ていた時間と同じだけ息がもつということです.でも海底では何が起こるかわかりませんから、1回「オエッ」が起きた時点で海底を離れて、海面に向かって泳ぎ出します.

しかし、何でこういう何の役にも立たないことが特技なんでしょうね.もうちょっと何かの役に立つことであればいいのに.海女さんとかって何分くらい息がもつんでしょう.そういう話ってあまり普通はしませんので、ちょっと興味があります.