新旧交代.

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え〜、財布を作りました.写真で、右に写っているボロが今まで使ってきた財布で、左にある新しいのが今回作った財布です.当然、新しいのはピカピカで、古いのはボロボロです.ちなみに、下に敷いてあるのが原料の革です.最初はこんな色なんですね.ミンクオイルを染み込ませることで、黒っぽい良い色合いに変色します.

古い方の財布を作ったのは、多分15年くらい前です.それからずーっと使い続けてきたわけですが、最近いたみが激しくて、そろそろ新しいのを作らんといかんなあ、と思っていました.思っていながら使えるうちは使ってしまおうと、そういう思いもありました.

ところが、新しい財布を作るきっかけが発生します.古い財布の右上側、革がすり切れてちぎれてきています.これは、私がいつも同じ向きで、いつも同じ右の尻ポケットに財布を入れているため、その部分がポケットの底とすれて、特にいたみが激しくなるのです.このすり切れも前々から気にはなっていたのですが、ついに、硬貨が飛び出てくるようなサイズにまですり切れ穴が大きくなってしまいました.見てくれは気にしないとしても、硬貨が出てきてしまうとなると、財布としての機能を果たさなくなってしまいます.ということで、新しい財布を作りました.

私がこのタイプの財布を作るのは今回が3回目ですね.最初のヤツは、中仕切りがない、ただの革の袋でした.その中に4つ折りにした紙幣と小銭を一緒に入れて使っていました.次に今まで使っていた財布を作るときに、中仕切りを1つ入れました.これで、小銭と紙幣を分けて入れることが出来ます.小さな小銭入れのように見えますが、これでも5〜6万円のお金を入れて、Macのパーツを求めて日本橋の電気街を徘徊していました.

今回、新しく財布を作ったわけですが、今までの財布を使ってみて感じた不都合から、改良点がいくつかあります.まず、中仕切りを1つ増やして2つにしました.財布のサイズも見てわかるとおり、少し大きくしています.これは、免許証やクレジットカードなどが1枚だけでも入るようにするためです.

また、縫い糸のピッチを2mmから5mmにしています.これは、ピッチが狭すぎると、長く使っていくうちに縫い糸が革に食い込んでいって、革を引きちぎってしまうことがあるからです.5mmもあけてあれば革がちぎれることもないでしょう.

革の縫いしろも、革の端面から2mmだったものを5mmに変更しています.これも、革の端面がすり切れて、チビていきますので、そうなっても縫い糸が端から出てしまわないようにするためです.5mmも取っておけば、20年くらい使ってもチビてしまうことはないでしょう.

さて、新しくできた財布ですが、今度は何年くらい使えるでしょうか.いちおう目標に置いたのは30年使う、という数字なのですが、もし本当にそんなに長生きの財布だとすると、私のほうが先に死んでしまうかもしれません.