物欲大魔王降臨.

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私は徒歩通勤なので、通勤途中で駅の売店でなんか買ったりとか、電車の中で読む雑誌を買ったりとか、そういう出費はありません.会社でジュースとかコーヒーとか飲むことも少なく、気がついてみたら1ヶ月間の出費¥0ということも何回かありました.今はビールとか飲んでいるので、月々の出費は、ほとんどが酒代とおつまみ代です.そんな私ですが、突然「物欲大魔王」が降臨することがあります.数日間の間にシュパパパパッとネットでお買い物をしてしまうのです.で、今がその時期です.AppleStoreで割り引きセールをやっているという情報を見て、早速をのぞいてみたところ、何とも魅力的な輝きを放っているヘッドホンがあるではないですか.それは「V-MODA VIBE RED ROXX ERPHNS 」というもの.先頭の写真のモノです.

見ていただいてわかるとおり、アルミ削り出し風の筐体に、赤と黒のアルマイト処理.透明の樹脂で覆われたケーブルも赤です.ジャック部分も高品質な仕上がりで、音がどうのこうのいう前段階で、すでに物欲爆発です.私が使っているiPodnanoは、同じく赤のアルマイト処理をしてあるモノです.別にガンダムが好きなわけでもないのですが、赤のアルマイトには心揺すられるモノがあります.速攻でポチッとしていまいました.

さて、製品が届いて早速iPodにつないで音を聞いてみた第一印象は、「ズンドコ」ですね.今まで使ってきたヘッドホンはSHUREのE4Cです.どうしてもこれとの比較ということになってしまうのですが、ズンドコですねぇ.E4Cに使われている「バランスド・アーマチュア」というユニットは、中高音の美しさに定評があるようですね.これに対して今回買ったヘッドホンはダイナミック型という、いわゆる普通の構造でして、仕様によれば再生可能な最低周波数は12Hzとなっています.私の耳に12Hzの音が聞こえるかどうかは別にして、初めて聴いたときはとにかくズンドコでした.でも人間の耳って(脳か?)入ってくる音に対して勝手にイコライジングをかけるんですよね.聴いているうちに慣れるかと思っていたら、ものの10分ほどで慣れてしまいました.

たしかにE4Cに比べて明らかに低音が出ています.例えば、ギターソロを弾いているときに、かかとで床をドンドンしてリズムを取っている、その音が聞こえるのです.よくある話ですが、低音が出るようになると高音も不思議ときれいに聞こえるようになり、高音がのびると低音がくっきりと聞こえてきたりします.今回のヘッドホンは、明らかにE4Cでは再生できていない音が聞こえてきます.

ただ、音楽とその再生機器というのは相性というのがあって、E4CとV-MODA VIBE RED ROXX ERPHNSのどちらがいい音かを比べるのは不可能だと思います.そのヘッドホンに向いた曲を聴けば、そっちの方がいい音になるでしょう.私が主に聴くのはクインテッドくらいまでのジャズのライブ録音がほとんどですから、そういうソースに関しては、新しいヘッドホンの方が向いているような気がします.

遮音性という点だけ見ると、圧倒的にE4Cのほうが優れています.新幹線のガード下を通っても、新幹線の通過音が聞こえないくらいの遮音性です.ただし耳に装着するというよりは、耳の穴に突っ込むといったほうが正解なくらい、耳に押し込まなければなりません.今回のヘッドホンは耳に装着する感覚はとても軽いのはいいのですが、やはり遮音性という点ではE4Cのほうが圧倒的に優れています.どんな環境でも純粋に音楽を楽しみたいのであれば、E4Cの方がいいでしょう.しかし、低音の強さに関しては今回のヘッドホンの方が明らかに優れています.ようするに、曲に合わせてヘッドホンを変えるのがベストかなということになりますか.

今は、iPodにつないでいつもの音量で曲をかけっぱなしにしています.いわゆるエージングというヤツですね.これからしばらく使ってみて、調子がよければE4Cから乗り換えということになるかもしれません.ちなみに、私の物欲はまだまだ続きます.