奇妙な二人.

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先日バイクでツーリングに行ってきました.そう、オートバイを買ったんです.かれこれ15年ぶりくらいのリターンライダーです.しかもほぼオフロード車にしか乗ったことがなかったのに、バリバリのオンロード車.それもイタリア車.もちろん免許も必要.ちなみに中古車です(さすがにこのバイクを新車でポンと買うほどの度胸はない).買ったのは去年の暮れだったのですが、なかなかblogに登場しなかったのは、自分の乗れて無さ度に、ちょっとビビっていたというか、恥ずかしかったというか、しばらく乗ってやっぱりダメだったら、これまでのことは無かったことにして売り払おうと思っていました.中古車を買ったのは、その時の価格下落をできるだけ小さくするという意味もありました.バイクの大先輩(名古屋と姫路)に連絡を取って、いろいろ教えてもらったり、天気のいい日を見つけてはツーリングに出かけて練習をしたり、そうこうしているうちに、社会の迷惑にならずに日帰りで山道を300キロくらい走ってこれるようになり、もうこれでバイクを手放すこともないだろうということで、やっとblogに登場です.


私のツーリングというか練習コースは、北陸道で砺波まで行って(町中を走るのは嫌い)、国道156号を南下.御母衣ダムを過ぎてから国道158号に入って高山に出て、そこから国道41号を北上して富山に戻ると、そういうコースです.自宅からの距離でちょうど一周300キロくらいです.これを5回くらい行ってますか.オンロードバイクというのがまだわかっていないのか、乗るたびにフォームが変わるようで、帰ってくるといつも違うところが筋肉痛になります.


さて、奇妙な二人ですが、それは前回のツーリングで高山を過ぎて41号に入ってからのこと.前方数百メートルくらいにバイクを見つけたんですが、何かが変なのです.よく見えないけれど、様子が変.だんだん近づいていってわかりました.バイクはまっすぐなのに、バイクの上に乗っている人が大きく左に傾いているんです.どういうこっちゃと思ってさらに近づいていくと、傾いているのは人ではありませんでした.バイクに乗っている人が、50リットルくらいの登山用の大きなザックを背負っているんです.で、ザックの尻の部分がシートにあたってザックが持ち上げられて、肩のベルトがあまってザックがどちらかに傾くしかないと、その方向が左だったんですね.50リットルっていうのは、かなり大きいです.例えばキャンプ道具一式を入れて徒歩で日本一周をする人とか、そういう人が使うようなサイズです.まあ、立山に登ったときにも見ることはありますし、でもバイクでそれを背負っているのは初めて見ました.しかもザックが傾いているって、あからさまに計画的行動ではなく場当たり的です.


後ろから観察しながら走っていたら、赤信号につかまりました.そのバイクの斜め後ろで止まってよく見ると、なんとそのバイク、二人乗りでした.タンデムで後ろに乗っている人のザックが傾いていたんですね.バイクに人を乗せたことがある人も、バイクに乗せてもらったことがある人もわかると思いますが、タンデムっていうのは見ためよりかなりキツいです.しかも後ろの人のザックは大きく傾いている.どういういきさつでそうなんだろうかと考えてみると、たとえば一人でツーリング中の人がヒッチハイクをしているバックパッカーを見つけて、どこかまで後ろに乗せてあげているとか、北海道ならあり得そうですけれどね.で、バイクのナンバーを見たら、「大分」ナンバー.だからといって必ずしも大分から来ているとは限りませんけれど.


信号が青になって、申し訳ないけれど、追い越させてもらったその時に、また何か変なものを感じて追い越しざまに思わずそのバイクのライダーを見てさらに驚きました.なんとそのライダー、タンデムの人と同じくらいのザックを、背中ではなくておなか側に抱えて運転しています.小学生がランドセルをおなか側に掛けて遊んでいる、その状態です.そして、50リットルもあるザックは、高さでは当然人間の頭の上まで到達するので、おなか側でまっすぐ抱えたら前が見えません.で、そのライダーもザックを左にずらして、ザック越しに顔を出して運転していました.


タンデムで50リットルクラスのザックを1つずつ持ちながら大分からツーリングですか?.なんだかどういういきさつなのかまったく理解できないまま、そのバイクを追い越してきたのですが、ホントどういう状況なのか、難しいですねぇ.


という、奇妙な二人を見たという話でした.