勝浦での出来事.

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いままさに、道路特定財源の件でもめている国会ですが、紀伊半島を一周するような高速道路を作ろうという計画があるようです.でも実際のところ、あまり進んではいないようで、大阪側は、南紀白浜を過ぎたあたりで高速道路はとぎれます.その後はひたすら国道42号を行くしかありません.しかし田舎の国道のわりにはいい道で、トンネルも新しいものが多く、比較的快適に走っていました.

が、リヤス式海岸の海岸線沿いに行く道なので、カーブが多いのですね.直線道路はほとんど無く、カーブの連続.しかも整備が行き届いているので、どこもけっこうな高速カーブばかり.で、そのうち子供が「気持ちが悪い」といいだしたのです.車酔いなのか、日が強すぎて暑くなったのかはわかりませんが、すぐに休憩できるところもなくしばらく走っていたのですが、そのうち泣き出してしまって、しょうがなく、カーブの先っぽできれていたガードレールのすき間から、海岸沿いのちょっとした空き地に車をつっこみました.そこから海に降りられるようになっていたのですが、その時の景色が上の写真です.

いろんな地方に旅行に行ったときの私の楽しみの1つに、いろんな特色のある地形を見ることが出来る、というのがあります.今回の景色も結構めずらしいと思います.たぶん溶岩が海に流れ込んで固まったのがそのまま現在の地形になっているのだと思うのですが、足元の黒い岩は全部1つに固まっていて、これを一枚岩というのであれば、とてつもなく大きな一枚岩なのですが、はるかかなたの波打ち際までずーっと続いています.ちょっとした潮だまりがあるので、たぶん今は干潮の時期で、満潮になるとこのあたりは海に沈むのだと思います.

このゴツゴツした岩に上を、ころばないようにバランスを取りながら歩くこと、潮だまりにはまらないようにそれを飛び越えることが、子供はいたく気に入ったようで、さっきまで泣いていたのが、ころっとかわって機嫌よく遊んでいました.時間にあまり余裕もなかったので、ちょっと貝殻拾いをしたりして調子がよくなったところで、車に戻って出発することにしました.

車をつっこんだのはカーブの先っぽの空き地です.カーブミラーが立っています.バックして切り返すときにカーブミラーに当たらないように気をつけて、50cmくらい前で止まるつもりでブレーキをかけつつバックしていたら、突然「ドカッ!」と音がして車が止まりました.何かにぶつかったのです.しかもその硬い音から、バンパーなどではなく車体の金属部分を思いっきりぶつけた感じがしました.とっさにバックミラーを見たのですが、カーブミラーにはぶつかっていません.

どういうことかと車を降りてみたところ、なんということか、カーブミラーの手前に、側溝に使うようなコンクリートのU字溝が1つ、転がっているではないですか.そいつに思いっきりぶつかっていたのです.高さはバンパーの真ん中あたり.樹脂製のバンパーには大穴が開いています.そして車の下をのぞいてみると、ガソリンタンクにもぶつかった跡があります.最終的にはU字溝がガソリンタンクにぶつかって、その時に車が止まったようです.ゆっくりだったからよかったものの、ブレーキを踏んでいなければガソリンタンクが割れていたかもしれません.「もーこんなところにU字溝なんか捨てとくなよ」と言いたいところですが、ぶつけたのは私ですし、文句の言いようがありません.その言葉は、むりやり飲み込みました.

うちの車のバンパーにはたくさんの傷跡があります.嫁さんと私で、コツコツと細かく車をぶつけるので、ただでさえ丸っこいオデッセイのカドが取れて、もっと丸っこくなりつつあります.それでも今回の傷はバンパーに穴が開きましたので、今までで最大級ですね.走るための道具としては何ら支障はないのですが、バンパーに大穴が開いているのはちょっと迫力があります.なおそうか、なおすまいか.なおしたら10万じゃきかないですよね.なおしてもどうせまたぶつけるんだし.どうしようかなぁ.

今回の旅行で唯一、苦い思いをした出来事でした.